包囲のマリウポリ“降伏要求”を拒否 30万人孤立か・・・「地獄だ」キエフにも爆撃相次ぐ(2022年3月21日)

包囲のマリウポリ“降伏要求”を拒否 30万人孤立か・・・「地獄だ」キエフにも爆撃相次ぐ(2022年3月21日)

包囲のマリウポリ“降伏要求”を拒否 30万人孤立か・・・「地獄だ」キエフにも爆撃相次ぐ(2022年3月21日)

 ウクライナ南東部の都市マリウポリへの、ロシア軍からの降伏要求をウクライナが拒否しました。現在も30万人が孤立しているという情報もあり、市民への無差別攻撃が強まることが懸念されます。

 ロシア軍に包囲されているウクライナ南東部マリウポリ。ロシア国防省は21日午前5時、日本時間21日午前11時までに降伏するよう、最後通牒(つうちょう)を送ったといいます。

 ロシア側はマリウポリが降伏し、マリウポリからウクライナ軍が撤退すれば、避難ルートを開くとしたのです。しかし・・・。

 CNNによりますと、ウクライナ側は、マリウポリ市の降伏はありえないと要求を一蹴。ベレシュチュク副首相はこう述べたといいます。

 ベレシュチュク副首相:「いかなる降伏も武器を捨てることもあり得ない。ロシア側にすでに伝えた」

 マリウポリでは、電気・ガス・水道のライフラインが止まり、水や食料が不足する苦しい避難生活。たき火で料理し、人々は雪を溶かして水を飲んでいます。

 ウクライナ、ゼレンスキー大統領:「マリウポリの包囲は戦争犯罪として歴史に残るでしょう。平和な都市で占領者が行ったことは、何世紀にもわたって記憶されるであろうテロです」

 また、そのマリウポリでは、市議会が過去1週間に市内で避難している住民数千人がロシアに連れ去られたと主張しています。多くは女性や子どもだといいます。住民たちは避難所となっている体育館などから連れ出され、一部の人がロシアに送られたというのです。

 マリウポリの市長:「第2次世界大戦中にナチスが人々を強制連行していた。21世紀にもなって、他国への強制連行が行われているなんて想像できない。ロシアのすべての戦争犯罪は罰せられるべきだ」

 しかし、ロシア側の報道はだいぶ違います。ロシア国営メディアは、こう報じています。

 ロシア国防当局(ロシア国営のRIAノーボスチ通信から):「マリウポリで人道支援活動を続けている。ネオナチの恐怖から今まで5万6000人以上がロシアに避難してきました」

 さらに、ウクライナ全土から、270万人を超える住民がロシアへの避難を希望していると報じています

 ウクライナ北東部スムイ。ジビツキー知事は、スムイの孤児院から「退避ルート」を使って71人の子どもたちが救出されたとSNSで明らかにしました。

 CNNによりますと、救助された子どもたちは全員4歳未満で、多くが障害を持っているため、一部の子は首都キエフの病院で治療を続けていす。

 一方、首都キエフでも・・・。

 首都キエフで起こった爆発。20日午後11時前、大統領府などがある中心部で防犯カメラが捉えた映像では、爆炎が上がり、破片が飛び散ります・・・。

 崩れた建物の中で生き埋めになった人を救おうと、懸命な救助活動が続きます。

 キエフのクリチコ市長は、数回の爆発で住宅や商業施設が破壊され、これまでに1人が死亡したと発表しました。

 20日、キエフ州ではロシア軍に占領された村から800人が避難しました。

 避難する人:「昼も夜もひどい襲撃が続いている。地獄だよ。家はすべて破壊されている。恐ろしい戦争だよ」

 病院のベッドで赤ちゃんを抱く女性。彼女は、攻撃によって割れた窓ガラスが降り注ぐなか、生後6週間の娘をかばって頭や胸に大けがをしました。

 医師:「彼女は子どもに覆いかぶさったので子どもは無事でした。しかし、ちょうど授乳していたので胸がガラス破片で傷だらけです。頭も含めて25カ所以上に傷を負いました」

 我が身を犠牲にしてまで、娘を守った母親の姿に今、彼女はウクライナで、ネットなどを中心に「ウクライナの聖母」と呼ばれているそうです。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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