じわりと制裁の影響 陸路出国するロシア人が増加(2022年3月19日)

じわりと制裁の影響 陸路出国するロシア人が増加(2022年3月19日)

じわりと制裁の影響 陸路出国するロシア人が増加(2022年3月19日)

(報告:レオ・ソイニサロ)
「現在フィンランドにサンクトペテルブルクから電車が到着いたしました」

フィンランドの首都・ヘルシンキの駅です。
1日2便、ロシア第2の都市サンクトペテルブルクからの長距離列車が到着します。
この列車を使って出国するロシア人が増えているといいます。

制裁によりロシアの航空機はEU域内での離着陸や領空通過を認められていないため、陸路に頼らざるを得ません。
列車から降りてくる人を見ると大きな荷物を持った家族連れや比較的若い世代の人が目立ちます。

ウクライナへの侵攻前はほとんど利用者がいませんでしたが、今はおよそ350の席が満席になることも多いといいます。

(ロシアからの乗客)
「今何が起こっているのかを理解できているロシア人は本当に動揺している、すでに私の友人や同僚が何人かすでにロシアを離れたか、離れようとしている」

「国境が次第に閉鎖され、状況が変わり始めたので、海外に逃れて家族に再会しようと決めたのです、家族みんなが、外国にいるんです」

ロシアとフィンランドを結ぶ長距離バスも利用者が増えています。
バスターミナルで取材をしているとこれから帰国するというロシア人に出会いました。

(帰国するロシア人)
「物価はものすごいスピードで上昇しているそうです」
「ロシア政府はソーシャルメディアをいくつか遮断しています」
「VPN(仮想ネットワーク)で情報を得ています。でもロシア語のウェブサイトで海外からつながらないものがあります」

今、ロシア国内では何が起きているのでしょうか?

(廣瀬 功さんのYouTubeより)
「フードコート、いつも通りですけどマックとKFCが閉まってたんで、その分、バーガーキングとか他の店に人が集まっているような感じですね」

モスクワ市内でレストランや美容室を経営する廣瀬さんによると、街の様子は「いつも通り」。
しかしスーパーでは外国製の日用品など一部の商品が品薄になるなど「変化」も感じるといいます。

(モスクワで会社を経営 廣瀬功さん)
「一部ですけど、やっぱり欧米の超有名ブランドの店が閉まるっていうのは、見ていて『変化があるな』と思いますし、例えばですけど台湾製のノートパソコンですね、6万ルーブルぐらいだったものが、10万ルーブルになっていたりとかそういった変化は見て取れます」

さらに今週、こんな変化も・・・

(モスクワで会社を経営 廣瀬功さん)
「『UPLOAD FAILED』アップロードできませんでしたってなるんですね」

ロシア国内にもおよそ5080万人の登録者がいるインスタグラムが使えなくなりました。

(モスクワで会社を経営 廣瀬功さん)
「インスタは動きの中では1つ大きいと思うんですね、若者が主要インフラとして使っているんで、それがなくなるっていうのはかなり動揺するんじゃないかなって思いますね」

ロシアの侵攻を支援したとして20日以降国際決済ネットワーク「スウィフト」から排除されるロシアの隣国ベラルーシでは・・・

(ベラルーシでIT企業を経営する 橋本拓実さん)
「物がなくなってしまったり、買いだめがおきたりということは私が見えている範囲に関しては感じられない」

輸入家電が5%から15%値上がりしていますが、大きな混乱はないといいます。
一方でスウィフトからの排除は国民生活に直接影響するのではないかと懸念しています。

(ベラルーシでIT企業を経営する 橋本拓実さん)
「150万の個人口座が、(SWIFTから排除される銀行の)一つにあって、ベラルーシの人口がだいたい1000万弱、940万ぐらいと言われていて、割合で言うと結構な数ですよね」
「ベラルーシの方は国をまたぐ親戚の付き合いというのを持たれていますので、そのあたりでの支援なんかに対しての影響というのはSWIFT排除になると出てくる」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

ANNnewsCHカテゴリの最新記事