【解説】北朝鮮が“飛翔体発射”「アメリカまで届く核ミサイル」実験か…
ロシアによるウクライナ侵攻の一方で、16日午前、北朝鮮が、何らかの飛翔体を発射したものの、失敗したと推定されると韓国軍が発表しました。空中爆発したとみられます。北朝鮮の狙いなどを専門家に聞きました。
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韓国軍によると、北朝鮮は午前9時半ごろ、平壌の順安一帯から未詳の飛翔体を発射したものの、発射直後に失敗したと推定されるということです。
軍関係者は、発射後に「高度を上げられなかった」との見方を示していて、高度20キロ以下で空中爆発したとみられています。
韓国軍は、飛翔体が弾道ミサイルだったとみて、追加の発射があるか動向を追跡しています。
北朝鮮は今月5日など2回の発射について、「偵察衛星の開発のための実験だ」と主張しましたが、日米韓3か国は新型のICBM(=大陸間弾道ミサイル)のシステムの実験だと分析しています。今後、最大飛距離で発射を行う可能性があるとみて、警戒を強めていました。
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今回の北朝鮮の狙いは何なのか、現代軍事戦略が専門の防衛研究所・防衛政策研究室長の高橋杉雄氏に伺いました。
防衛研究所・防衛政策研究室長 高橋杉雄氏
「北朝鮮のミサイル開発の最終目標は、アメリカまで届く核ミサイルを開発することなので、今回、試したミサイルはアメリカにおそらく届くであろう非常に大型のものですから、その最初の発射実験なのではないかなと思います」
news every.藤井貴彦キャスター
「もし発射が成功していたとしたら、日本列島の上空ないし付近を通過する可能性もあったということでしょうか?」
高橋氏
「付近を通過する可能性はあったと思いますが、最近、ものすごく高く撃って検証する可能性もあるので、現段階でどちらであったか判断はできないです」
藤井
「今回の発射の失敗と発射された場所が平壌の順安一帯からということに関連はあるのでしょうか?」
高橋氏
「発射の失敗は、最初の実験だとすれば起こることだと思います。金正恩体制の大きな特徴は、失敗しても担当者を罰したりしないで、『ちゃんと次に生かせ』と指示することにあるので、また、引き続き試験を行っていくんだろうと思います」
高橋氏
「近くにあるものが事故を起こしたというのは、地上では、もしかしたら、何か影響があるのかもしれません」
(2022年3月16日放送「news every. 」より)
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