ウクライナ ゼレンスキー氏支援求める “NATO加盟できない”と認識も

ウクライナ ゼレンスキー氏支援求める “NATO加盟できない”と認識も

ウクライナ ゼレンスキー氏支援求める “NATO加盟できない”と認識も

ロシアとの停戦交渉が続くなか、ゼレンスキー大統領は西側諸国と相次いで接触し、支援を求めています。一方でNATO=北大西洋条約機構への加盟は「できないと認識した」と述べています。

ウクライナ第2の都市・ハリコフ。人々が空を見上げた次の瞬間。

何かが落下した音、そして爆発音が。人々は叫び、走ってその場を離れます。こうしたロシア軍による攻撃は連日行われ、被害は拡大していて、こんなところまでもが避難場所に。

ウクライナ・ハリコフにあるアライグマと触れあえるカフェ。地下にあることから安全性が高いとされ、最大で23人の避難民を受け入れてきました。その後、多くが街を離れましたが、いまも7人がここで過ごしているといいます。

ウクライナでは各地で被害が広がり、国連によりますとロシア軍による侵攻後、市民636人が死亡しています。

こうしたなか15日、ゼレンスキー大統領はNATOに加盟するポーランド、チェコ、スロベニアの首相らと首都キエフで会談。ウクライナへの支援やロシアへの制裁の強化などについて協議したとみられます。

ウクライナ ゼレンスキー大統領
「私たちはこの国々とその首脳を絶対的に信頼している」

ポーランド モラヴィエツキ首相
「あなたを1人にはしない。私たちはともにある」

会談後、ポーランドの副首相は「NATOなどによる平和維持活動が必要だと思う」と話しました。この日、ゼレンスキー大統領はNATOに関し各所で発言。オンラインで登場したカナダ議会下院では。

ウクライナ ゼレンスキー大統領
「空域を閉鎖して空爆を止めてほしい。実現するまであと何発の巡航ミサイルが私たちの都市に落ちなければならないのですか」

NATOに対して、ウクライナ上空に飛行禁止区域を設定するよう改めて求めるとともに、カナダに対しロシアへの経済制裁の強化も求めました。

一方でバルト3国やイギリスなどの首脳らとのビデオ会合ではこんな発言も。

ウクライナ ゼレンスキー大統領
「扉はずっと開かれていると言われてきましたが、加盟できないとも聞きました。真実でしょうし、認めざるを得ません」

ゼレンスキー大統領はNATOへの加盟はできないことを認識したと述べました。

NATOをめぐっては、バイデン大統領が24日の臨時の首脳会議への出席のため、ベルギーを訪問する予定で、そこでウクライナへの支援などについて話し合われると見られます。

こうしたなか、オンライン形式の停戦交渉は3日目となる16日も行われる見通しです。交渉について、ウクライナのポドリャク大統領府長官顧問は。

ポドリャク大統領府長官顧問 ツイッターより
「とても難しく、粘り強さが求められる。根本的な矛盾があるが、妥協する余地も確かにある」

ロシアのプーチン大統領は、「ロシアの要求を考慮にいれた合意を結ぶため作業が行われている」とEU=ヨーロッパ連合のミシェル大統領との電話会談で説明していますが、事態打開の糸口は見えてくるのでしょうか。

(16日15:15)

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