「殺すぞ！覚えてろよ！」車で自転車に幅寄せ、250メートル並走か 配送業の男を殺人未遂容疑で逮捕
堺市で自転車に乗った女性に車で幅寄せして転倒させ、殺害しようとしたとして、配送業の男が逮捕された事件で、男が女性を250メートルにわたり追いかけて並走していたことがわかりました。
報告・神谷果歩記者
「午後5時前です。山内容疑者の身柄が、北堺署に入ります」
16日、殺人未遂の疑いで逮捕された配送業の山内優翔容疑者（21）。
12月14日、堺市北区の路上で、自転車の女性に運転する軽自動車をぶつけて、殺害しようとした疑いがもたれています。
警察などによりますと、女性が自宅から自転車で出かけたところ、 1台の軽自動車が近づいてきたといいます。
車は、女性の自宅から現場まで250メートルにわたり、追いかけて並走。
山内容疑者は、助手席側の窓を開けると―。
山内容疑者
「殺すぞ！」「覚えてろよ！」
罵声を浴びせたということです。
山内容疑者はさらに、車を幅寄せし自転車にぶつけ、そのまま走り去ったということです。
女性は転倒し、胸や足を打撲しました。
女性などによりますと、山内容疑者は事件の直前、女性の住むマンションに配送の仕事に来ていて、マンション敷地内で女性に対し、一方的に因縁をつけてきたということです。
山内容疑者は調べに対しー。
山内容疑者
「配達の仕事で女性と口論になった。自転車に幅寄せし、女性は壁にぶつかり転倒したが、接触した認識はない」
容疑を一部否認しているということです。警察が詳しいいきさつを調べています。
◇◇◇◇◇
（中谷しのぶキャスター）
山内容疑者なんですが、配達の仕事で女性と口論になった。幅寄せはしたが、接触の認識はないとして容疑を一部否認しているということなんですが、女性を追いかけて約250ｍに渡って並走し幅寄せを行ったとみられています。
今回のような悪質な幅寄せではなくても、自転車に乗っている時に、車に対して危険を感じる経験をされた方というのも多くいらっしゃると思います。
どれほど危険なのか。こちらの映像をご覧ください。
◇◇◇◇◇
自転車と車の並走はどのくらい危険なのか。国内初の実証実験が行われました。
自転車から1メートルの距離を、トラックが時速60キロで走るとー。
報告・百瀬秀樹記者
「後ろから何か襲ってくるような恐怖感というものがありました」
「また過ぎ去った後に、少しあおられるような風というのも感じました」
距離が近いほど恐怖感が増し、追い越された後も、風で自転車があおられることが分かりました。
◇◇◇◇◇
（中谷しのぶキャスター）
こんなデータもあります。政令市の通勤通学時、自転車利用者の割合なんですが、1位はこちらです。
大阪市なんです。25%、それに次いで、堺市、京都市。
街の方はどう感じていらっしゃるんでしょうか。こちらをご覧ください。
50代女性
「歩道側に結構寄せて走る車とかがいるので、走る場所がなくて怖くなったりとか、バイクとかがぶつかったりするんじゃないかなと思ったりはします。自転車の行き場所がないなみたいな気はします」
20代女性
「青い自転車用の道を作ってくれてる道路もあるんですけど、ないところもある。（自転車用の道が）さっきまであったのに、急に消えてる時とかもある。自転車の法律も厳しくなっていくんだったら、自転車用の道もしっかり作ってもらわないと、走りづらいなとは思います」
30代女性と6歳の子ども
「真横をめちゃくちゃ車が通ったりすると怖いなとは思います。だから自転車も歩道を走りたいなという気持ちはある。やっぱり後ろに子どもを乗せると重くなっちゃうので、ふらついちゃうのですごく怖いのは怖いです」
（中谷しのぶキャスター）
実際に自転車の行き場所がない。歩道を走りたい気持ちはあるけれども走れない。また自転車専用の道をもっと整備してほしいという声が聞かれました。
では、この自転車の道路がどのように整備されているか、一度整理してお伝えしたいと思います。
こちらです。
まず、これは『自転車専用通行帯』というものです。
車道の横に青いレーンがあって、このような標識があります。ここは普通自転車専用通行帯以外を通行すると、違反になるというものなので、自転車に乗られている方は、この青いレーンを走って車道側に出ると違反になりますよというところです。
もう一つ、『矢羽根型路面表示』。
自転車のマークがあるので、自転車だけが走るのかと思いきや、実はこちらなんです。
車、バイクも通行することができるんです。ですので、こちらとは違うものになりますね。これだけ種類があります。
また、歩道にこのマークを見たことある方はいらっしゃいますでしょうか。歩行者と自転車が同じ円の中に書かれている標識なんですが、これが何を意味するかと言いますと、こちらです。
自転車はどこでも走っていいわけではないんです。歩道を走れますというマークなんですが、車道寄りのみを走ってくださいという標識になるんです。
道路の事情というのも変わってきています。歩道は車椅子の方、ベビーカーの方が通られるのも多いので、自転車は原則車道なんですけれども、近年はこちらです。
フードデリバリーで、結構なスピードで走られている方もいらっしゃいますし、あとは電動キックボード。減速モードでは歩道も走行が可能になるもの。またペダル付き電動バイクは、車道のみ走行可能であったり…。
乗り物の進化だけではなくて、安全を考える環境整備も今急務だと感じます。
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