【キシャ解説】違反摘発相次ぐ…ペダル付き電動バイク『モペット』正しい知識で安全に利用を 

【キシャ解説】違反摘発相次ぐ…ペダル付き電動バイク『モペット』正しい知識で安全に利用を 

【キシャ解説】違反摘発相次ぐ…ペダル付き電動バイク『モペット』正しい知識で安全に利用を 

 ペダル付き電動バイク、いわゆる“モペット”のトラブルが相次いでいます(取材・報告 =的井文謙 記者)

 20日夜、大阪・難波では。

 的井記者 
 「今、警察が車体を調べています」

 警察官
 「(免許証を)持ってないというのは、家にあるということですか?」

 違反者
 「(免許証を)持ってない」

 警察官
 「取得したことがないということですか?」

 私服の警察官が取り締まっていたのは、ペダル付き電動バイク、いわゆる“モペット”です。

 ペダルをこがなくても、手元のハンドルを回すだけで走ることができるのが特徴で、車やバイクと比べ、使い勝手が良いことなどから近年利用者が増えています。

 一方で、去年11月に改正された道路交通法では、モペットは「原付きバイク」と同じ扱いとされ、運転免許証の携帯やヘルメットの着用、ナンバープレートの設置などが義務づけられています。このモペットをめぐってはー。

 的井記者
 「モペットですね。ヘルメットもしていないですし、後ろを見てみると、ナンバープレートもついていないですね」
 「これ、モペットでしかも2人乗りしています。非常に危険です」

 交通ルールを守らずに、危険な運転をする利用者が後を絶ちません。モペットの今年の大阪府内での検挙件数は10月末時点で418件と、前年の同じ時期と比べ、2倍近くに増加。

 相次ぐ危険運転を受け、大阪府警南署は週2~3回、夜に違法な運転の取り締まりを行っているのです。

 警察官
 「本来ナンバープレートをつけないといけないです。原付なのでね。反則金が5000円の違反になります」

 20日の取り締まりでは、無免許運転やナンバープレートの不備などで複数の利用者が検挙されました。

 検挙された利用者
 「『モペット』という言葉すら知らなかった。ほんま自転車っていう認識だったんで、『無免許』って今言われて正直びっくりしています」

 モペットが原付バイクと同じ扱いだということを認識していませんでした。販売者側はどのような説明をしているのでしょうか。こちらの大阪市内の店舗では。

 電動バイクの販売店
 「一緒に『販売誓約書』という形で一つ一つ文章を確認して、『交通ルールを守って走行してください』ということをお伝えしますし、国が発行している資料等も一緒に同封してお渡ししております」

 一方で、警察によりますと、一部の店舗やネット上では、モペットを「免許不要」などと偽って販売する業者もいるため、購入する側もしっかり確認する必要があります。

 大阪府警南署 塩崎敏之 交通課長代理
 「府民の方々は、あの乗り物(モペット)は決して自転車ではなく、バイクだということを再認識して下さい」

 相次ぐ危険運転。さらに今問題になっているのはモペットだけではないんです。スタジオで詳しく解説します。

◇◇◇◇◇◇

(的井文謙 記者)
 まずこのモペットは販売店からお借りしたものですが、これはあくまで私有地で走る用のものとして売られているものを今回お借りしてきました。

■相次ぐ危険運転”モペット”とは?

 これを公道で走らせるにはいろんなものを付けなければいけなくて、例えば「バックミラー」を付けなければいけなかったり「ウインカー」や「テールランプ」「方向指示器」なども出さなければいけません。

 さらに「ナンバープレート」を取得して装着する必要もあります。モペットを運転する際は原付と一緒なので「運転免許証」が必ず必要となります。

 もちろん乗る時もヘルメットをしなければならないなど、たくさんのルールがあります。

 モペットはここにペダルが付いて、ペダルをこぐだけでも動くことができるので、自転車扱いになると思うかもしれませんが、ペダルのみの運転でも自転車扱いではなく、原付の扱いになります。もちろん歩道も走ることもできませんし、こぐだけでもヘルメットは絶対に付けなければいけません。

(中谷しのぶキャスター)
 モーターを使わなくてペダルを漕いでるだけだったら自転車と変わらないような見た目ですけれど、注意が必要ですね。

(的井文謙 記者)
 そうなんです。だからこそ利用者も販売者側も『使用する際には知識が必要』です。利用者は乗る前にルールを勉強してから購入して乗る必要がありますし、販売者も利用者に売る時にしっかりと説明をする義務があると思います。

■特定小型原動機付自転車の「キックボード型」と「自転車型」

 さらにいろいろな乗り物があり、今出ているのが「特定小型原動機付自転車」です。なかなか聞きなじみないと思いますが、街中に走っているキックボード型の電動の乗り物の自転車バージョンとして流通してきています。

 今回お借りしてきたのが、自転車型のもので「ウインカー」や「バックミラー」「ナンバープレート」もついてる公道でも走れるものですが、これを見て違いが分かりますか?

(中谷しのぶキャスター)
 全く分からないです。

(的井記者)
 見た目もほとんど同じなんですが、何が違うのか分かりやすいところは、「特定小型原動機付自転車」は下を見てみるとペダルはありますがチェーンがなくて、こぐことができずに足置きになっているんです。

 モペットは「こぐこと」と「ハンドル操作」ができるのに対して、特定小型はハンドルだけの運転なので出るスピードには上限があり、見た目ではそのぐらいでしか判断できません。

■「モペット」と「特定小型原動機付自転車」の違い

(Q:特定小型原動機付自転車は電動アシスト付き自転車とは違うんですか?)
 そうなんです。電動アシスト付き自転車は自分でこいでそれをサポートする乗り物ですが、特定小型原動機付自転車は逆にハンドルだけでしか動かないので、自走して動く乗り物です。

 モペットと比べて、特定小型原動機付自転車は、まず最高速度は20キロまでしか出ません。免許はモペットと違って不要です。免許がいらないのでヘルメットも努力義務です。それぞれ「ナンバープレート」は付けなくてはいけません。保険にも入らないといけません。交通ルールは、モペットは原則、『原付きバイクと一緒』です。それに対して特定小型原動機付自転車は原付きと自転車の間で原付のルールが適用されるものもあれば自転車のルールが適用されるものもあって、このルールでもなかなか違うところです。

(Q:検挙数がまた全然違うんですね?)
 そうなんです。免許が不要なので免許を持っていない方など交通ルールをあまり知らない方でも16歳以上だったら乗れるので、認識の甘さもあり、モペットと比べて約20倍の検挙数があり、なかなか目を背けることができません。

(Q:街中でレンタルできるのは特定小型原動機付自転車ですね?)
 そうです。今回は設備がしっかりと整ってるものを借りてきましたが、公道で走れない仕様のものがインターネット上では出回っていたり、信用できるところではないと買うのも難しいという状態になっています。ルールも見た目も購入する先も、手軽ですけどややこしいというになっています。

 手軽で便利で生活も豊かになる乗り物である反面、「ややこしい」ということもあり、だからこそ利用する際にはやはり『責任が伴う』と言えます。もちろん乗る利用者や販売者そして法整備、罰則を決める国、全員が責任を持って向き合っていかなければいけないなと思います。
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