【解説】コメ不足の救世主となるか 2度コメを収穫する「再生二期作」とは? 見えてきた今後の課題
今月、コメ不足に対応するため、新たな手法で育てられたコメが収穫されました。今年初めて挑戦したコメ農家が直面した課題とは?
冬の足音も近づき始めた11月。季節外れに実るのは、稲穂。収穫を行うのは、滋賀・甲賀市で40年コメ作りを続ける山本和弘さん、61歳です。
去年のコメ不足を受け、少しでも収穫量を増やすため、今年ある試みを行いました。それは、再生二期作です。
「再生二期作」とは、一度の田植えで、2度コメを収穫する新しい農法。通常よりも、長めに稲を残して刈り取った後、稲が再生する力を利用して再び収穫を行い、より多くのコメを生産することができます。
コメ農家 山本和弘さん(61)
「コメが本当に(収穫量が)少ない年であれば、本当にこれ(二期作)をやれば、かなり日本全国的に有効じゃないですかね」
温暖化の影響で、従来より遅い時期の収穫が可能になった今。暑さを逆手にとった再生二期作に注目が集まっています。初めてのチャレンジとなった今年の夏、ある問題が…
稲穂は通常10センチほどを残して刈り取りますが、40センチの高さを残さないといけない二期作。通常のコンバインでは刈り取れず、小麦用の機械をわざわざ借りる事態に。さらに…
切通大雅記者
「暑さが続く影響で雑草の生育が早かったそうで、 一気に予想以上の量の雑草が生えて
きたといいます」
通常は、稲を植える時期に除草剤を撒きますが、今回は薬を撒くことができず、雑草が稲よりも高く伸びてしまいました。
気になる収穫量は、「1回目の4割」が目標でしたが、わずか2割という結果に。
コメ農家 山本和弘さん
「コメが小さいから選別機にはじかれてしまい、合格品になるものが少なかったと思う。収穫後にもう1回コメがとれるのは、所得向上につながります。今後もチャレンジして改善していけば、今後の可能性というのはだいぶあると思います」
■コメ不足を救えるか?再生二期作の課題
(黒木 千晶 キャスター)
米不足の救世主になるんじゃないかと期待されていたのが、「再生二期作」です。改めてどういったものなのか見ていきたいと思います。1年で2回収穫ができるのが再生二期作です。
1回目の収穫の時に根元を40センチほど残して刈ることで、その切り株から新芽が出て2回目の収穫ができるということなんです。
ただし、課題はこれまでと違い40センチほど残して刈り取らないといけないので、通常のお米とは違う高さの機械が必要だという点もあります。
あとは2回目の水を入れる時に、国や自治体など場所によっては用水の確保も許可を取ってしないといけません。さらに田植えでまいた除草剤の効果が消えて、雑草が入るなど今回やってみて分かったことだということです。
また他にも課題も見えてきました。まず収穫量です。1回目の2割程度だったということや収益面です。2割程度収穫量がプラスになったが、今はお米が高いので収益は上がっていても、手間がかかる分、コメ価格が安いと厳しいと仰っていました。
さらに前は政府が増産の方針だったため初めて二期作に挑戦していたが、今は方針が変わったので今後どうするかは検討中だとは仰っています。
もし今後、不作の事態がまたあった場合はこういう努力の技術が生かされるんじゃないかなと思います。
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