兵庫県議会が県庁会議室で初の本会議 大地震で本会議場が倒壊の恐れ 傍聴席10席「狭いと思う」
建物の耐震性に問題が発覚した兵庫県議会は16日、初めて代わりの場所で本会議を開きました。私たちの生活に大事な役割を果たす議会は大丈夫なのでしょうか。(取材・報告=神戸支局・中野颯大記者)
中野記者
「きょう開かれた兵庫県議会の議場は、いつもの本会議場ではありませんでした」
この日は、先月の統一地方選挙で当選した全ての議員が一堂に会する初めての本会議でした。
兵庫県議会が入る建物は、地上3階、地下2階建てで、1970年に建てられました。阪神・淡路大震災では、被害はありませんでしたが、建設から50年以上が経ち、県が調査した結果、再び大きな地震が起きると、倒壊する恐れがあることがわかりました。
これを受け、兵庫県議会は、本会議場の使用を先月いっぱいでとりやめ、6分の1ほどの広さの会議室を本会議場として使うことにしました。
狭くなれば、当然不都合が生じます。
元の本会議場には208席あった市民のための傍聴席は、10席しかありません。議会事務局は、隣の部屋に本会議のようすを映すモニターを設置しましたが、傍聴に訪れた市民からは、こんな声が聞かれました。
傍聴に来た市民
「議場がずいぶん変わったな。狭いなと思いました」
「関心の高い内容であるときは、10席では若干少ないかと思います」
さらに、本会議場などを含めて、新しい庁舎を建てるかどうかは、いまのところ決まっていません。この会議室で本会議を開く措置は、長期間におよぶ可能性もあります。
兵庫県・斎藤元彦知事
「まずは安全性の確保から、一旦外に出て、既存のスペースで議場も含めて対応することにご理解を頂けるよう、議会とともに説明していきたい」
中野記者
「県議会は、県民の生活に直結するさまざまな事柄を議決する重要な機関です。今後の道筋が示されることが、県民の安心につながると感じます」
コメントを書く