「出会ってからでは遅い」クマに襲撃された恐怖を男性語る 相次ぐクマ被害に自衛隊の災害派遣要請も

「出会ってからでは遅い」クマに襲撃された恐怖を男性語る 相次ぐクマ被害に自衛隊の災害派遣要請も

「出会ってからでは遅い」クマに襲撃された恐怖を男性語る 相次ぐクマ被害に自衛隊の災害派遣要請も

 今年、全国でクマの目撃情報が相次ぐ中…。きのう(2日)、京都府京丹後市で80代の男性がクマに襲われました。

 男性は柿の木を見るために1人で外出したところ、突然クマと遭遇。頭や右足をひっかかれ、目の上を打撲しましたが、軽傷だということです。

 近所の住人
 「こんなところまでクマが出るとは思っていなかったので、びっくりしています。今年はどの家も(柿が)いっぱいなっていまして、それできっとクマがこちらの方まで近づいているんじゃないかな」

 今年は柿の実が豊富で、近隣住民らは不安な日々が続いています。

 ときにはヒトを襲うこともあるクマ。この動画を撮影した被害者の佐藤誠志さん。

 クマに襲われた佐藤誠志さん(59)
 「逃げても間に合わないし、クマには勝ちようがないので、生きて帰られるかなと思って」

 クマに襲われたのは、おととし(2023年)の9月。

 岩手県の山中できのこ狩りをしていた時、遠くで黒い影を発見しました。

 佐藤さんは危険を察知し、大きな声を出して威嚇するも…。

 襲ってきたのは子グマに見えますが、佐藤さんによると3歳ぐらいの親グマで、子グマを守ろうと襲ってきたといいます。

 クマは小柄に見えますが、その爪は大きく鋭く伸びていました。

 佐藤さんは何もしなければやられると思い、必死に木の棒をふり応戦。その後、クマは逃げていきました。

 クマに襲われた佐藤誠志さん(59)
 「親子連れに遭ってしまったな…」
 「肘のところ噛まれて、もものところをを爪でえぐられた。痕も残っています。(クマと)出合ってしまってからでは遅い。どこにでもいると思って、家から出るときも気を付けたほうがいい」

 2年前、クマに襲われた佐藤さん。なんとか命は助かりましたが、もし小さな子どもなどが襲われていたら、大変なことになっていたかもしれません。

 きのう(2日)、80代の男性が襲われた京丹後市では、きょう(3日)捕獲用のオリを現場付近に設置しました。

 ◆丹後広域振興局 衣川和幸さん
 「比較的、朝と夕暮れどきにクマが出てくるケースが多い。鈴をつけて音を鳴らして歩いていただきたい」

 京丹後市では、クマとの遭遇を避けるため、1人で山に入ることや、クマの行動が活発になる早朝、夕暮れの時間帯は、行動を避けるよう呼びかけています。

◇◇◇◇◇
(黒木千晶 キャスター)
 関西のデータを見ていきましょう。京都の京丹後市です。集落の近くで柿の木を見ていた男性がクマに襲われ軽傷だということです。クマ自体は元々目撃される場所なんだそうですが、人が襲われたのは初めてだということです。

(高岡達之特別解説委員)
 これまで我々お伝えしてきましたけれども、東北の話でしょう、秋田の話でしょうと思われたかと思いますが、今東京都も出ていますし、近畿でも奈良にも出ましたし、今回は京都です。

 ちょっと京都府にお詳しくない方に説明しますと、京丹後というのは日本海に面しています。少しこっちへ行きますと、天橋立です。もう少しこっちへ行きますと舞鶴です。
 
 街並みをちょっと撮影をさせていただきましたが、結構幹線道路沿いにお宅があります。地元の方も、クマが出るとは知っていたけれども、まさかご自分の家のそばでという場所だということになります。

 今日ご説明をしたいのが、先日、秋田県の知事、この方は元々自衛隊員なんですが、もう県で手に負えないと、今年はもう日本全体で12人がお亡くなりになってますので、自衛隊に災害派遣ということで手伝ってもらいたいという話をいたしまして、今は連休ですけれども、自衛隊はすでに県との調整を始めているということなんです。

 よく言われるのは、自衛隊って銃を持っているんでしょう。なんで撃たないんですかと。そういうことで使わないんですか、と言われるんですが、小泉防衛大臣のご説明は『使えません』ということです。全く前例がないわけではありませんが、今から何十年も前に銃を使ったケースは確かにあります。

 今の時代の自衛官が持っている銃というのは、極めて小型軽量、軽いわけです。今の時代の戦闘行動というのは、建物の中でテロ組織と対峙するということがありますので、自衛官がやってる射撃の訓練は、相手を殺害するものではなくて、相手にケガをさせれば十分であると。そうすると人間対人間であれば、相手方の戦力が治療している分だけ落ちますという考え方をしていますので、まずそういう訓練はしていない。

 次に使う銃弾の写真をご覧いただきます。銃弾なんですが、小泉大臣の説明は、そもそも鳥獣駆除の訓練をしていない、ノウハウもない。

 もう一つはこの弾の大きさです。見ていただきたいのは、大きさそのものよりも先端です。

 自衛隊が小銃で使っているものは、非常に尖っています。人対人を想定していますので、貫通を非常にしやすいです。尖っていますから。クマに当てても貫通してしまう可能性があります。

 ここに一般的なツキノワグマの模型を出していますが、当たり所によってはクマは何にも衝撃を感じないということになります。貫通してしまう。

 ですから、クマ撃ちに使うような狩猟用の弾は尖ってないですね。体内に留まって、殺傷能力を高めるということになっていますので、そもそも使う銃器が違います。貫通させても、クマは致命傷にならないということになります。

 今回の自衛隊は青森に本拠を持ちます第九師団が担当しますが、あくまで『支援』なんだということになっています。

 自衛隊がこういった場合に応援できるというのは、圧倒的に普通の自治体に比べて人数と車を持っています。車はなぜいるんですかということなんですが、それは重さです。

 猟友会の皆さん全国的に高齢化していると言われています。あの箱穴といわれる罠ですね、普通に持ったら重さ200キロ。ここにクマが100キロとしましょう。最近は300キロのクマを目撃されたって話もあります。重い!

 今は猟友会の皆さんの軽トラックをご自分で持ってきてもらって、それを使わせてもらうことやっていますが、皆さんそれぞれお仕事もあるわけです。銃撃はできませんが、罠を運ぶということはお助けができる。それから捕獲したクマを輸送することもできる。出入りができない。もう家から出られないんだというところはですね、人数をその場所に投入して、人間の存在を自衛官迷彩服ですから知らしめて、クマに山に戻ってもらうということも想定されているようであります。

 明日から本格的になりますが、これ自衛隊法に書いてないんです。熊の駆除は。今回の自衛隊の支援は、あくまで『訓練』であると。自衛官にも法的な根拠を与えて、政治が動いてもらうということを考えてもらいたいなと思います。
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