【解説】暑さで発火や爆発の恐れ「モバイル充電器」 電車内で火災、旅客機炎上の原因の可能性も どう防ぐ?

【解説】暑さで発火や爆発の恐れ「モバイル充電器」 電車内で火災、旅客機炎上の原因の可能性も どう防ぐ?

【解説】暑さで発火や爆発の恐れ「モバイル充電器」 電車内で火災、旅客機炎上の原因の可能性も どう防ぐ?

携帯できる扇風機や電動アシスト自転車など、生活に密着した身近なモノの発火事故が発生しています。その発火事故が特に多いのが気温の高い、今の時期です。事故を未然に防ぐために私たちができるポイントは?

 これはスマートフォンのモバイルバッテリーの発火の実験映像。

 煙が出た直後、2度爆発を起こし、バッテリーから炎が上がり…。その15秒後には、火花を散らしながら大破してしまいました。20日、実際にスマホのモバイルバッテリーが電車内で発火する事故が起きました。

「窓開けられる人、窓開けて」

 これは、JR山手線の車両内で撮影された映像です。袋状のものが燃え、煙が出ているように見えます。

 乗り合わせた乗客
「結構煙が出ていて、車内も煙が立って焦げ臭かった」

 スマートフォンの所有者の女性は当時、モバイルバッテリーでスマホを充電していたといいます。本体が熱くなったためバッテリーを取り外しましたが、熱はおさまらず、その後、発火したということです。

 居合わせた乗客
「車両の中に消火器があったので、消火器使える人が消火した。パニックと恐怖が両方入り乱れた感じでした」

 所有者の女性が手にやけどを負うなど、乗客5人がけがをしました。

 では、なぜモバイルバッテリーは発火するのでしょうか?モバイルバッテリーにはリチウムイオン電池が使われていて、短時間で大きな容量の電力を蓄えることができます。リチウムイオン電池は高温環境下では熱の影響で異常な反応が起きて発熱、破裂、発火する恐れがあります。また、外部からの強い衝撃が加わると内部ショートが生じ、発煙や発火につながる可能性があるといいます。

 勢いよく立ち上る黒い煙。福井県鯖江市のゴミ処理施設では、5月9日と13日に相次いで火事が発生。焼け跡からはリチウムイオン電池が使われた製品がみつかり、発火の原因とみられています。

 従業員
「携帯とか(収集車)1台につき、多い時だと5つ、6つは入っている」

 この影響で処理施設は一時、稼働停止となりました。

 鯖江広域衛生施設組合・伊藤雅己さん
「今一度、お住まいの地域のごみの分け方、出し方を確認していただいて、ゴミの分別のご協力をお願いしたい」

 大きな事故を引き起こす可能性のあるモバイルバッテリーの発火。今年1月に起きた韓国のエアプサンの旅客機が炎上した事故では、収納棚に入れたモバイルバッテリーが火元となった可能性が指摘されています。

 発火の危険性は他のモノにも。電動アシスト自転車が発火する瞬間をカメラがとらえていました。

 自転車から煙が上がり、数秒後にはバッテリー部分から火が上がり始めました。そして爆発によってヘルメットが吹き飛んでしまいます。数分後には自転車全体を炎が包みました。この火災でのけが人は出ていないということです。

 また、厳しい暑さの中、車内などに放置されたリチウムイオン電池が異常発熱し発火する恐れがあり、車での外出が増える夏休みは特に注意が必要です。

 今や私たちの生活に欠かせないリチウムイオン電池。どうすれば発火事故を未然に防ぐことができるのでしょうか?

◇◇◇◇◇◇

(渡邊幹也アナウンサー)
 様々な火災がありますが、特に注意が必要なのが夏場になります。リチウムイオン電池を使用している製品の事故を月別に見てみると、6月、7月、8月が非常に多くなっているのがわかります。

 この黒い棒線が気温なので、気温とともに発生件数が増えているというのがわかると思います。そして身近に使われているものも危険で、例えばこのリチウムイオン電池が使われているものだと、モバイルバッテリー、ワイヤレスイヤホン、加熱式タバコなどがあるんですが、特に夏場に注意していただきたいのが「ハンディファン」です。

 最近暑くなってきて、ハンディファンを使うことも多くなってきていると思いますが、うっかりと落としてしまった場合などにそのまま使用していると、バッテリー内部が破損して破裂や発火につながる恐れがあります。

 故障してしまった場合は、製造元や販売元などの修理窓口に相談をしてください。そして、よくやってしまう行動というのが事故につながりかねません。

 先ほどから暑くなると火災などが発生するとお伝えしていますが、例えば電子機器が暑くなった時に「急激に冷やす」というのがNG行為になります。内部が結露し、故障の原因になります。暑くなったら使用を控え、冷めるのを待つようにしてください。

 「ポケットに入れて座る」強い圧力がかかると発火の恐れもあるということで気をつけるようにしてください。

 さらには新たなルールもできました。飛行機内では、棚の上にモバイルバッテリーなどを置くのをやめましょうという呼びかけが国交省から今月8日にありました。モバイルバッテリーは手元で保管をというのが現在呼びかけられています。

 ではそのどのように防いでいったらいいのか。まずは純正ではないもの、極端に安い製品を買うのをやめましょうということです。

 そしてモバイルバッテリーの場合なんですが、国の安全基準「PSEマーク」があるかを確認してください。これがあれば比較的安心して利用できます。

 もし万が一火が出てしまった場合、モバイルバッテリーのような小型サイズのものであれば、火花が収まった後に大量の水をかけることで消火することができます。消火後は可能な限り水没させた状態で消防機関へ通報するようにしてください。発火したら水消火器でまずは炎を消してください。そして水没させた状態で消防機関への通報をお願いします。

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