“夢でいいから会いたい”家族を奪った震災 11年目の追悼(2022年3月11日)
東日本大震災から11日で11年です。11年という年月で街の様子は大きく変わりましたが、遺族の悲しみは変わらず、残されたままです。岩手県陸前高田市に新たにできた追悼施設から報告です。
(照井七瀬記者報告)
岩手県で最も多い犠牲者を出した陸前高田市です。
だんだんと日が暮れてきて、辺りは静寂に包まれています。
この追悼施設は海から1キロほど離れた陸前高田市の中心市街地に完成しました。
震災から11年となる11日に合わせての公開です。
長さ40メートルにわたる刻銘碑には市が犠牲者の遺族に意向を確認して希望があった1709人の名前が刻まれています。
朝から遺族が訪れ、家族や友人の名前を見つけると手を合わせて祈りを捧げていました。
遺族:「どこかで生きているのでは・・・と思った時もあったんですけど、名前を刻んで永遠に残るような・・・それは良かったと思います」
多くの人が大切な人へと思いを馳せる11日、岩手県も鎮魂の祈りに包まれています。
地震が発生した11日午後2時46分、日本全国で黙祷(もくとう)が捧げられました。
東日本大震災の発生から11日で11年。
1万5900人の尊い命が奪われ、今もなお2523人の行方が分かっていません。
捜索は現在も沿岸部で続けられています。
毎年、特別な思いを胸に迎える3月11日。
11年という歳月を経ましたが、残された家族のなかには今も生き続けています。
次男“しゅん”君(14)を震災で亡くした母親:「(Q.どんなメッセージを書いた?)お父さんとお母さん(私)と“しゅん”の兄で『3人元気にやってるよ。たまに夢でもいいからお母さんにちょっと顔見せてね』っていうメッセージですね」「(Q.天国に届いたと感じられますか?)そうですね。たぶん“しゅん”も、この日を待ってるんじゃないかなと。待ってると思います」
愛梨ちゃん(6)を震災で亡くした母親:「愛梨にはとにかく毎日、笑顔で楽しく過ごしてほしいなって。私が愛梨のもとに行くまでは日々、笑顔でいてほしいなと思います」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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