「今の僕があるのはあの人のおかげ」保護司殺害事件から1年「人生変わった」罪犯し更生した男性の思い 滋賀
罪を犯した人らが社会に復帰できるよう支える「保護司」の男性が殺害された事件から24日で1年。遺された人たちは今…
新庄博志さん。
犯罪や非行をした人の社会復帰を支援する非常勤の国家公務員、「保護司」として活動していました。
殺害したとされるのは飯塚紘平被告（36）で、コンビニ強盗をし、執行猶予のついた判決を受け保護観察の期間中でした。
面談のため、新庄さんが自宅に招いた際に事件は起きました。あれから1年…。
谷山真心人さん（27）
「新庄さんが植えられていた種の一部をいただいて、今が収穫の時期で、収穫しているところです」
谷山真心人さん、27歳。罪を犯した過去があります。10年前、新庄さんと出会いました。
谷山真心人さん
「今まで間違った生き方をしてきて、間違った考え方の中で生きてたんですけど、今の僕があるのは大げさじゃなくて、あの人（新庄さん）のおかげっていうのは事実で…」
今は新庄さんの紹介で、大津市内にある宿泊施設で働いています。
谷山真心人さん
「あの人がいなくなって、今の自分がやろうとしていることとか、考えていることが本当に正しいのかどうかっていうのを、確認させてもらう人がいなくなって、ほんまに悩んだり考えてたりすることあるんですけど、現実社会、理不尽な社会にしがみついて、ちょっともがいているところです」
事件は制度の見直しも迫りました。法務省の検討会は、安全確保のため、期間が長期間に及ぶ場合などには、複数の保護司で支援することなどを新たな対策として提案しています。
滋賀県でも動きが…。
滋賀県・三日月大造 知事
「例えばご自宅で面接されるということに、ご自身やご家族が不安に思われる。自宅以外で選択肢を増やそうということで、県庁や県の健康福祉事務所を提供させていただいたり、市町とも連携して施設の貸し出しをすでに始めていただいている」
こうした取り組みについて、現役の保護司は…。
滋賀県保護司会連合会 事務局長 堀池修造さん
「かなりスピーディーにいろんなことをやってもらったと思う。地域が平和に安心な社会になるようにと、保護司みんなが願っている」
事件から明日で1年。
谷山真心人さん
「新庄さんからいただいた手紙です」
「お世辞も何も抜きで、本音としてあの人は素晴らしい方だった。保護司として、人として。社会的立場の弱い人には新庄さんみたいな方に出会ってほしいなってすごい思うし、本当にあの人のおかげで僕は人生変わったっていうのは紛れもない事実やから、そこは伝えたい。うそのようでほんまの話」
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