「あまりにもむごい」児童ら10人死傷の亀岡暴走事故から12年 遺族が訴え「同じ過ちを犯さないで」
京都府亀岡市で登校中の児童の列に車が突っ込み、10人が死傷した事故から12年が経ちました。悲惨な事故を繰り返さないために遺族は訴え続けています。（取材・報告＝藤枝望音 記者）
亀岡市の現場では、事故が起きた午前7時58分に合わせて、遺族らが十三回忌の法要を行いました。
12年前の23日、登校中の小学生の列に居眠り運転の車が突っ込み、児童2人と付き添いをしていた松村幸姫さんの3人が死亡、7人が重軽傷を負いました。運転していたのは、無免許で当時18歳の少年でした。
娘の真緒さんを亡くした小谷真樹さん
「真緒は今年二十歳になって成人式を迎える予定でした。未来に向かって生きていく真緒の姿を見たかったなと思います」
娘の松村幸姫さんを亡くした中江美則さん
「13回忌と言われても、僕のなかでは複雑すぎて悲しすぎて。置き去りにされているような気がしますし、あまりにも、むごいなって思います」
法要には、2019年に東京・池袋で起きた高齢ドライバーによる暴走事故で、妻と娘を亡くした松永拓也さんも参加しました。
午後、京都市内で行われた講演会で松永さんは、交通犯罪を減らすために制度と社会の意識を変えていかなければならないと訴えました。
藤枝記者
「池袋暴走事故の遺族・松永拓也さんが自身の経験した苦しみを訴えています」
池袋暴走事故で妻と娘を亡くした松永拓也さん
「加害者を更生させるのは必要なことでも、遺族としては許せないのをどう考えていくか」
娘の真緒さんを亡くした小谷真樹さん
「真緒の命が奪われたという感覚になる。（加害者には）同じような過ちを犯さないで、まっとうに生きてほしい」
亀岡の暴走事故の後も悪質な危険運転が繰り返されています。大切な人を亡くした人たちは『これ以上苦しむ人がいないように』という強い思いで、活動を続けています。
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