新幹線ストップで…立川談慶さん 埼玉から新潟まで在来線乗り継ぎ6時間「落語の枕に」【もっと知りたい!】【グッド!モーニング】(2024年1月24日)

新幹線ストップで…立川談慶さん 埼玉から新潟まで在来線乗り継ぎ6時間「落語の枕に」【もっと知りたい!】【グッド!モーニング】(2024年1月24日)

新幹線ストップで…立川談慶さん 埼玉から新潟まで在来線乗り継ぎ6時間「落語の枕に」【もっと知りたい!】【グッド!モーニング】(2024年1月24日)

 停電の影響でJR東日本の新幹線は23日、終日運転を見合わせ、利用客からは困惑の声が相次ぎました。番組は、6時間かけ在来線で埼玉から新潟へ向かった人を取材しました。

■パンタグラフ破損…乗客がハシゴで線路へ

 緊急停止した新幹線の車内で撮影された映像です。窓ガラスがクモの巣状に割れてしまっています。

 別の車窓から見えたのは、線路脇を避難する大勢の乗客たち。ベビーカーを押す女性の姿もあります。

止まっていた新幹線に乗っていた人
「何かが落ちてきて、3秒くらいで多分ブレーキがかかった。その時に脱線したような感じで傾いて」

 緊急停止した車両の上部には何カ所にもわたって、パンタグラフが壊れた痕跡がありました。一体、何があったのでしょうか?

 新幹線が止まったのは、上野駅と埼玉県の大宮駅の間の線路上です。石川県の金沢駅を出て、東京駅に向かう北陸新幹線「かがやき」が緊急停止しました。

 中には、360人ほどの乗客がいましたが、避難することになりました。

乗客
「(能登)地震を経験してるから、また地震かなとか思って。そのうち電気がパッて消えて。ハシゴで降りるなんて思ってもみなかった、びっくりした」

■「人が燃えている」爆発音…感電で重傷

 停電し、止まってしまった新幹線。原因となったのが、地面の辺りまで垂れ下がった架線です。

 そこに入ってきた新幹線が接触。車両の上に付いているパンタグラフは本来「T字」ですが、破損していました。車両からとれてしまった物もありました。焼け焦げたような痕もありました。

 異常な電気の流れを察知し、安全装置が作動し、停車したのです。

 運転再開を急ぐなか、復旧作業を行う作業員にアクシデントが発生します。現場近くのマンションから撮影された映像には、線路上に人が倒れているのが分かります。

撮影した人
「どん、バーンっていう音がして、機械か何かが燃えていると思ったんですよ。そうしたら、人が燃えていて。係員がペットボトルか何かで水をかけていて」

周辺住民
「その方を助けようとして、他の方が歩み寄って。助けようとしたんだけど、その方も“もらい火”をしてしまって。アチチチみたいにして。『救急車』と周りの方が叫んでいた」

 この事故で、JR東日本の協力会社の社員1人が感電し、もう1人もやけどを負ったといいます。感電した作業員は重傷です。

 作業員が架線に近付いた際、電気を止めていませんでした。専門家はこう話します。

鉄道アナリスト 川島令三さん
「(架線は)2万5000ボルトの交流電圧。近寄るだけで感電する、触れなくても」

■東京駅では…チケット払い戻しに長蛇の列

 現場となった上野・大宮間は、東北・北海道・秋田・山形・上越・北陸の各新幹線が通り、混雑する地点です。

 一部が上下線で運転見合わせとなり、その後、再開した区間もありましたが、仙台と高崎から南は終日運転見合わせになりました。合わせて12万人もの乗客に影響が出たということです。

 東京駅では、チケットを払い戻すため、長蛇の列ができました。

 東京駅に向かう人たちの間でも、大きな混乱が起きました。途方に暮れている家族がいました。

東京へ家族旅行予定の人
「(Q.どこに行きたかった?)東京の原宿って所と、ディズニーランドに行きたかった」
「(Q.行けるといいね)うん」

■落語家「埼玉から新潟まで6時間」乗り継ぎ

 立川流真打の落語家・立川談慶さん(58)も巻き込まれていました。

 落語の仕事のため、埼玉県の浦和駅を出発し、新潟県の長岡駅に向かう予定でしたが、上越新幹線が運休になりました。そこで取った手段が…。

立川談慶さん
「浦和発、14時46分に乗りまして、高崎経由で水上につきました。今、水上駅です。3時間かけて浦和から水上につきました。これからまた2時間10分かけて、長岡に向かいます」

 浦和駅から高崎線で高崎駅に。高崎駅から上越線で水上駅。さらに乗り換えて長岡駅まで。在来線55駅を通過するルートを乗り継ぐことにしました。

立川談慶さん
「同じような境遇に置かれた皆さんが、長岡に向かっているものと思われます。結構寒いですね。荷物を持ってる方が大半です。私も結構(かばんに)書籍も入っていますので、エスカレーターなしの階段を歩いています。海外の方、多いですね」

 新幹線から乗り換える客で大混雑となった各地の在来線ホーム。乗客が「普段の10倍くらいの混雑」と話すほどでした。

立川談慶さん
「長岡駅、雪です。雪が降ってます。浦和から乗り継いで、目的地・長岡へ着きました。くたくたです」

 1時間半の新幹線移動のはずが、4倍以上となる、6時間の旅路となりました。

立川談慶さん
「うちの師匠・立川談志は、落語というのは『人間のダメな部分を認めるのが落語』だと言ってますので。今回、原因がヒューマンエラーかどうかはっきり分かりませんが。失敗が前提で動いた方が、組織・社会・地域はうまくいくと思う。あしたのいいネタになります。“枕”で使わせてもらいます」

(「グッド!モーニング」2024年1月24日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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