【解説中継】なぜ安倍派幹部らは立件見送り? 自民「裏金」事件で東京地検特捜部が刑事処分発表|TBS NEWS DIG

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Q.検察としても法律を変えてもらわないと踏み込めない部分があると思います。その点についてお願いします。

ある検察幹部は私たちの取材に対し、「今の法律の範囲でできることはした」と話しています。

そもそも国会議員が作った「政治資金規正法」という法律は、“ザル法”と呼ばれるほど抜け道が多く、議員を処罰するにはハードルが高いといわれています。議員の立件には会計責任者に不記載を指示するなど、「共謀関係」にあることを具体的に立証しなければなりません。

特捜部は派閥の事務所に対しては、およそ19年ぶりとなる強制捜査を行ったほか、政府・与党の要職にあった幹部らにも複数回、事情聴取するなどして捜査を進めてきましたが、幹部らも会計責任者らも特捜部に対し幹部の関与を否定する説明をしていて、客観的な証拠も見つからなかったもようです。

別の検察幹部は「証拠が不十分なのに世論を受けて検察が起訴する社会は危険だ」と話していて、あくまでも証拠に基づいて捜査する姿勢を強調していました。

Q.今後の捜査はどうなるのでしょうか。

東京地検は逮捕後に勾留が続く池田佳隆衆院議員に関連するもの以外は、「処理するものは処理したと考えている」と話していて、捜査は一つの区切りを迎えたもようです。

ただ今後、告発者が検察審査会に申し立てを行えば議決次第では捜査が行われる余地は残ります。今回の事件では議員側が作った法律を議員自らがないがしろにし、政治資金に国民の監視の目が届かなくなる状況が長年放置されていた状況に、特捜部がメスを入れことは大きな意義があるといえます。

今後、実効性のある再発防止策を議員自らが作り上げられるか問われています。

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