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「ダボス会議」開幕も…“プライベートジェット”での移動に批判の声【ワイド!スクランブル】(2024年1月16日)
日本時間16日、世界の政財界のトップが集まるダボス会議がスイスで始まった。地域紛争や気候変動などについて話し合われるなか、その移動手段について批判の声も出ている。
■過去には歴史の舞台にも
14日、中国の李強首相がチャーター機でスイスに到着し、スイスのアムヘルト大統領の歓迎を受けた。
15日から始まった世界経済フォーラムの年次総会、通称「ダボス会議」。
ウクライナのゼレンスキー大統領もスイスに到着。ロシアによる侵攻を巡っては、ウクライナ側は独自の和平案に関する協議に中国が参加する必要があると訴えた。
ゼレンスキー大統領
「中国は世界で大きな役割を果たしています。中国には我々の和平案に関与することを強く望んでいます」
今年で54回を数えるダボス会議。過去には歴史の舞台にもなったこともある。
ベルリンの壁が崩壊した翌年の1990年、東西ドイツの首相がダボス会議中に会談し、統一の先鞭をつけた。
また、1994年にはイスラエル側とパレスチナ側が手をつないで記者会見し、パレスチナの暫定自治に向けた合意が近いとの見通しを明らかにした。
■「金持ちクラブ」近年は批判の対象にも?
しかし、近年は「金持ちクラブ」と揶揄(やゆ)する声もあり、貧困問題や環境の悪化を引き起こしているという批判もある。
去年には環境活動家のグレタ・トゥーンベリさんも次のように話した。
グレタ・トゥーンベリさん
「ダボス会議に参加しながら地球を破壊し、化石燃料に投資している人たち。彼らが優先しているのは、自分の欲求と短期的経済利益だけなのです」
■問題は“プライベート機” 去年のダボス会議中に1040機が発着
16日開幕したダボス会議だが、批判の声も上がっているようだ。
ダボス会議ではCO2などの温室効果ガスの排出量を2050年までにゼロに抑えることもテーマに掲げている。
しかし、ロイター通信によると環境保護団体グリーンピースの依頼によって行われた調査では、去年のダボス会議では期間中に1040機のプライベートジェットがスイスの空港を発着したという。
さらに、フライトの半分以上が移動距離750キロ未満で最短は21キロだったという。
そのプライベートジェットのCO2排出量だが、ヨーロッパの交通環境に関する非政府組織によると1時間あたり2トンで、民間航空機の最大14倍、電車の50倍にあたるという。
そんなプライベートジェットの利用は増加傾向にあるというのだが、こうしたプライベートジェットを利用できる世界人口の1%の層が、商用航空機によるCO2排出の50%を占めているというのだ。
そのため、グリーンピースの運輸部門担当者は「気候問題解決への取り組みを訴えるフォーラムとしてはかなり偽善的に見える」と話しているということだ。
(「大下容子ワイド!スクランブル」2024年1月16日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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