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「熱い、おいしい」被災者に笑顔 「温かい料理提供したい」料理人らが炊き出し【もっと知りたい!】【グッド!モーニング】(2024年1月12日)
能登半島地震から12日。避難所で生活を送る人たちの支えとなっているのが「炊き出し」です。11日は、地元の喫茶店のマスターが温かいナポリタンを振る舞い、被災者を癒やしました。
■周囲の飲食店にも声掛け…自主的に炊き出し
最大震度6強を観測した石川県穴水町。11日午後2時時点で死者は20人となり、倒壊した家屋は1000軒に上ります。
穴水町では1800人以上が避難所に避難しています。物資は届きつつあるといいますが…。
穴水町の避難者
「(Q.食事は温かいものが)たぶん避難場所による。結構、差が出てると思う」
被災者が求めるのは、温かい食事です。
穴水駅前も甚大な被害が出ています。ブルーシートが掛けられている建物の中では、炊き出しが行われています。
のと鉄道穴水駅から徒歩1分のところに張られたテント。レストランのようなテーブルと椅子が置かれています。
穴水町でイタリア料理店を経営 新出洋さん(47)
「(Q.こちらはお店?)私の店です。中もめちゃくちゃで、お店もできる状態じゃない。まず、それよりも食べて生きていくことが最善なので。毎日同じもの食べてると、体のバランス崩しますし、まずはおいしくて温かいもの」
穴水町でイタリアンレストランを開き7年。自身も被災者でありながら、料理人として「温かい料理を提供したい」と周囲の飲食店にも声を掛け、自主的に炊き出しを始めました。
食材は店舗の備蓄と周辺住民からの支援を受け、水やガスは支援物資を活用しています。
11日は、2軒隣で喫茶店を経営する松村崇由さん(39)がメニューを決めました。
松村さん
「きょうは、ナポリタンともつ煮込みのスープですね」
3年前に亡くなった父から受け継いだ自慢のナポリタン。店の人気メニューです。
松村さん
「喫茶店でずっと出していたやつを。スープとかナポリタンソース。それ使って出そうかなと。昔から色々お父さんが改良して作ってたんで、それを受け継いだ感じにはなる」
タマネギとピーマンにパスタをからめ、秘伝のソースをかけた熱々のナポリタンです。
昼と夜の2回、合わせて100食ほど振る舞っているという炊き出し。11日も、昼時に避難者が続々と訪れました。
穴水町で働く介護職(60)
「うれしい。すごい久しぶりだ、あったかいの。熱い、おいしい。こういうところは本当にありがたくて、なかなか食べるところないんです」
「(Q.ナポリタンは秘伝のソース)あっという間になくなりそうやね」
穴水町民(60)
「この間は、ここで牛丼もらって食べたんだけど、それもおいしかった。それで、きょうまたここに来ました」
おなかを空かせた子どもたちも、夢中で食べています。
穴水町民(小6)
「(Q.あつあつだった?)はい、温かかったです」
「(Q.おいしい?)おいしいです」
穴水町民(小2)
「(Q.弟くん黙々と食べてるね)はい、おいしいです」
母
「ごはんもらう?」
穴水町民(小2)
「大丈夫」
温かいご飯を前に、避難者同士の会話も広がります。2人は、同じ能登町の同じ地区の出身でした。
オーナー
「また夜もやるし」
穴水町民
「またお願いします」
オーナー
「誰か、温かいもの食べたい人呼んでくれれば」
穴水町民
「はい。おいしかったです」
食べ物がつなぐ、人の温もり。
穴水町でイタリア料理店を経営 新出洋オーナー
「まだ、がれきの下に埋まってる人もいますし、復興という言葉は、まだまだ先だと思うんですけど。とりあえず、まずいま1日1日生きるというだけ」
■避難所に次々と生まれる笑顔
七尾市の避難所では、地元でレストランを経営するシェフ・平田明珠さんが炊き出しに訪れていました。
自分の店も食器が割れるなど、この地震で被災した1人です。
小学校に設けられた避難所には、190人が身を寄せています。
地元のボランティア レストラン経営者 平田さん
「牛丼です、きょうは」
大きな鍋に、たっぷりの牛丼と豚汁。一番に受け取った男性は、笑顔です。
避難所に、次々と笑顔が生まれます。機嫌の悪かった子どもも笑顔に。
母
「好きな味?」
子ども
「うん」
母
「よかったね、温かいご飯。おいしいね」
日常が、少しでも戻ってくることを願っています。
平田さん
「(Q.温かいご飯は喜ばれる?)もうここの(避難所の)人、当たり前になってきてる感じもある。『なんかまたカレーか』みたいな」
「(Q.『またカレーかよ』という話も、ちょっとずつ日常)そうですね」
(「グッド!モーニング」2024年1月12日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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