地震と津波の後…「そこら中から火」街を襲った火災 約20軒が全焼 能登町白丸地区【もっと知りたい!】【グッド!モーニング】(2024年1月10日)
能登半島地震は発生から10日で10日目です。番組は、ドライブレコーダーが記録した津波が襲った集落を取材。間一髪で難を逃れた高齢女性のその後を追いました。
■津波迫る街歩く89歳女性 ひとり何を?
石川県能登町の白丸地区という場所に車が入りました。この辺りは、これまでの被害状況とちょっと違います。
能登町の東部に位置する白丸地区。地震に加え、津波の被害も受けました。
1日の最大震度7の大きな揺れからおよそ30分後、避難する地元住民のドライブレコーダーの映像です。
道路の左側には、杖をついた高齢の女性が歩いています。車はそのまま通り過ぎますが、引き返して女性の元へ。
男性
「何しているの?上に行かないの?車に乗りなさい。乗りなよって」
女性
「みんなどうしたの?」
男性
「みんなもう上にあがったよ」
女性を車に乗せた直後、車の前にはじわじわと津波が…。住宅の脇道からも海水が流れ込んできました。
さらに後方のカメラには、大量の海水が住宅をのみ込む様子が映っていました。車は間一髪、難を逃れました。
■地震の大きな揺れと津波の後…街襲った火災
その後、どうなったのでしょうか?
取材班は9日、映像に記録された能登町の白丸地区に入ることができました。
家屋が海に浮かぶような形になっています。家の大部分が海に浮かんでいるような状況になっています。その手前には、車が海に突っ込むような形で止まっています。
今も散乱する家具や生活用品。町は、道と住宅の境目が分からない状況になっていました。
住居の片付けをしていた地元住民は、驚くべき光景を目の当たりにしたといいます。
遍照寺 前野真慶副住職
「頭真っ白になりました。何が起きたの?と。そこら中で煙が上がっていたので。そこら中から火が出ていて」
地元の寺で副住職を務める前野さんが目撃したのは、地震の大きな揺れと津波の後、街を襲った火災でした。
■数十軒が津波被害 火災も…約100人避難
映像に記録されていた場所に案内してもらいました。
前野副住職
「そこです。車が出てきたのが、あの辺りのお家」
街の風景は一変。道路上には、焼け落ちた家屋や黒くなった車が横たわっていました。
ドライブレコーダーに映っていた住宅。ここに住んでいた男性はこう話します。
実家が全焼した男性
「津波が来た時、1階は津波被害を受けていて。近所の住宅で、ボンベが爆発して火が出た。全部焼けてしまったので、何もない状態」
この地区では地震の後、数十軒が津波の被害に遭い、追い打ちをかけるように火災が起きました。およそ20軒が全焼。1人が死亡し、地元の公民館には、およそ100人が避難しています。
■89歳女性を救出 「奇跡起きた」息子感謝
間一髪で津波を逃れた高齢女性について、親族が取材に応じてくれました。
高齢女性の息子
「母(89)は地震前から、元々、足が悪かったので。リハビリのため、歩行練習をしていた。(歩行練習に)行っていた時に、大きい津波が来た」
89歳の女性は、地震の20分ほど前に自宅を出発。リハビリのため近所を歩いていた際、地震に遭遇していたのです。
高齢女性の息子
「私も母のことを覚悟しましたし。諦めていたのが、奇跡のように助かっていた。(乗せてくれた男性に)感謝の言葉しかないです。ありがたいです」
現在、高齢の女性は避難所にいて無事で、親族は車に乗せ助けてくれた男性に対して直接、感謝の言葉を伝えることができたということです。
(「グッド!モーニング」2024年1月10日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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