【能登地震】発生から1週間 復旧阻む…被災地に“無情の雪” スリップ事故も【スーパーJチャンネル】(2024年1月8日)
発生から8日で1週間を迎えた能登地震。被災地では倒壊した家屋に雪が積もりました。厳しい寒さのなかビニールハウスで避難生活を送る人たちは、ある「切実な事情」を抱えていました。
■復旧阻む 被災地に“無情の雪”
被災地に無情の雪が降り積もります。
避難した人
「寒いねえ。やっぱり雪降ったら違うね。カイロ貼って寝ているけど、きょう、すごく寒く感じる」
1週間を迎えた被災地。最高気温も3℃前後と厳しい寒さが包みます。七尾市では地震後、初の積雪です。寒さに加えて“雪”が輸送に暗い影を落とします。
物資を運ぶ人
「今2カ所目。これ以上、降ると心配ですね」
傷んだ道路を雪が覆い、歩くのも危険な状況です。地震で変わり果てた町。1週間すぎた今も復興すらままならない町に雪が重く降り積もります。
■倒壊家屋に積雪 スリップ事故も
志賀町でも倒壊した家屋に雪が降り積もっています。以前は車庫でしたが、車も押し潰されました。倒壊した建物に雪が降り積もっています。
住民
「かなりショックだった。あそこも家かろうじてあるけど、(雪が)重くてまた潰れるかもしれない」
除雪もできず、事故も起きました。周辺では13センチの積雪となった志賀町。普段なら融雪する水が流れる道路も断水の影響で止まっています。
スリップしたドライバー
「今まで、こんなことなったことないから初めて」
■厳しい寒さ 温泉開放で“癒やし”
支援の手も徐々に届き始めています。志賀町にある温泉施設。被災者に向け、無料で温泉を開放しました。温かい温泉で、つかの間、疲れを癒やし、寒さをしのぎます。
入浴客
「家で入れないので、一番うれしい」
「寒くて。温泉入れて良かった」
アクアパーク シ・オン 大平克典支配人
「風呂を利用した人は笑顔を取り戻して、本当にありがとうと言って帰っていただく客の言葉もあるので、やって良かった」
ただ、1週間経った今も全容はつかめず、死者168人、安否不明者は323人となった今回の地震。
寺本直之さん
「皆、子どももいなくなって、どうしようかなって」
帰省し、一家だんらんの時間を襲った地震。穴水町によると、土砂崩れに巻き込まれた上野さん家族10人の死亡も確認されました。
■なぜ?ビニールハウスに自主避難
およそ2万8800人が避難所に身を寄せています。ただ、避難所にいけない人もいます。
雪が積もった神社。8月に撮られた写真では鳥居や狛犬がありました。地震で鳥居も崩れ、本殿だけが残っています。
雪が舞う町で人々が身を寄せている場所がありました。志賀町にあるビニールハウス。地震が起きてから1週間。ここで10人ほどの住民が避難生活を送っています。
ビニールハウスに避難する人
「(Q.土の上に布団を敷いている?)シートを敷いて、ござを何枚も敷いて…」
「(Q.体が痛いとかは?)そんなこと言ってられません。寝られるだけでもう…」
ストーブで暖を取り、湧き水を利用して洗濯をしています。食べ物は家にあったものや、配布されたものを分け合いながらの避難生活です。
ビニールハウスに避難する人
「こういう田舎の地域になると、心一つになるから。地震あった時、ここ貸してと」
近くに避難所は開設されているものの、15人ほどが避難。本来使えるはずのスペースも被災しました。
熊野交流センター 山古正美さん
「(Q.避難所は10人から15人でいっぱい?)そうですね。(本来は)30人から40人程度だと思う」
ビニールハウスに避難する人
「避難所、狭いし、年取った人もいる」
避難所が入れないことに加え、ビニールハウスのため倒壊の恐れがないことも理由の一つです。
ビニールハウスを開放した坂本哲郎さん(80)
「危ないから、もし二次災害が起きれば。ここなら落ちても大したけがをしないから」
ビニールハウスに避難する人
「何が起こるか分からないのが不安」
ビニールハウスで避難生活を送る谷内さん親子。家は1週間経った今もとても戻れる状況ではありません。
谷内純次さん(35)
「向こう側の扉も全部外れた」
一番被害が大きかった風呂場…。
谷内純次さん
「亀裂が入ってしまった」
ビニールハウスで支え合いながらも疲れは隠せません。
谷内美代子さん(68)
「慣れた家は一番良い。皆さん疲れています。夜中、何回も余震が来て飛び上がって目が覚める状態。私たちどうしたらいいか…」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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