石川県知事「能登への不要不急の移動は控えてください」 今私たちにできる支援とは? 週末は雨と雪の予報「震災ダム」決壊の危険性も【news23】|TBS NEWS DIG
石川県では、週末にかけて雨と雪の予報が出ています。今後の雨などで心配されるのが「震災ダム」の決壊。土石流が発生し下流で被害が出る可能性も。また石川県の馳浩知事は、この3連休、能登への移動は控えるように呼びかけています。物資不足が続く被災地に私たちが今できる支援とは?
山本恵里伽キャスター:
気象予報士の森田さんに被災地の今後の天気について伝えてもらいます。
気象予報士 森田正光さん:
2週間前に輪島市で60センチの雪が降りましたが、今回もそのときと同じくらいの寒気がやってきています。ただ、今回は日本海の水温が低いため水蒸気の蒸発量が少なく、前回のような大雪になることはないと思われます。6日午前0時10分現在はまだ雨雲です。ただ、朝鮮半島の北部には寒気が入っていて、この寒気がこの後、日本へやってきます。
7日午前9時の気圧配置の予想では、高気圧がすぐに移動性となってくる予想なので、今回の大雪は1日か1日半ほどの割と短い期間で過ぎていくと思います。とはいえ、平地での雪の目安となる上空の気温がマイナス6度という寒気は、6日正午から日本列島に入ってきて、7日は西日本へ下がり、8日正午には北陸で雪となります。8日は特に強く降りそうだと予想されます。
天気予報をみると、北陸では6日は雨ですが、7日になると山間部で雪の範囲が広がりそうです。さらに8日になると日本海側でも雪の予報となります。降り方としても1時間に5センチ、10センチという単位になりそうですので、山間部や被災地域も一時的な大雪になる可能性がありますので注意が必要です。週間予報をみると雪のあとは雨に変わりそうです。
山本恵里伽キャスター:
雨や雪で心配される「震災ダム」と呼ばれるものがあります。輪島市内を流れている町野川の支流では、今回の地震で土砂崩れが多数発生しています。この土砂が川をせき止める状況を「震災ダム」というそうです。今回の雨や雪などで震災ダムが壊れてしまったり、水があふれた場合には土石流が発生して、下流で被害が出るおそれもあるということです。
気象予報士 森田正光さん:
今、震災ダムにどのくらい水が溜まっているのかわからないため、本当に最悪の事態を想定した方がいいと思います。特に町野川の支流付近に住んでいる方は警戒レベルをさらに上げてください。
山本恵里伽キャスター:
被災地では物資が不足している状況です。石川県では企業や団体からのまとまった規模の物資は受け付けていますが、仕分けなどの手間を考慮して、個人からの物資は受け付けていません。企業や団体からの物資でも、「現地への直接の搬入は、交通渋滞等により救命活動等の妨げとなる場合があるのでご遠慮ください」としています。
3連休に災害ボランティア活動に参加したいという方もいるかと思いますが、現在、ボランティアを募集しているのは加賀市のみで、加賀市内在住または勤務している方ということです。その他の地域は逐次、情報提供を行っていくということですので、個別に被災地に行くことはお控えください。また、1月6日からの3連休は電話での問い合わせも控えてほしいということです。
石川県・馳浩知事は「能登へ向かう道路が渋滞し物資が届かない、患者の輸送回数が減っているなど救援部隊も大変困っています。今日と明日からの三連休について、能登への不要不急の移動はくれぐれも控えてください」とSNSに投稿しています。災害のフェーズに合わせた支援が必要になります。
気象予報士 森田正光さん:
善意でも逆効果になることはあると思います。
山本恵里伽キャスター:
個人でできる支援として義援金があります。石川県では石川県庁や東京、大阪の事務所などで義援金を受け付けていますし、振り込みも可能です。返礼品のないふるさと納税という手段もあります。
また、JNN・JRNでも義援金を受け付けています。お寄せいただいた義援金は全額、日本赤十字社を通じて被災地に送られます。みなさまのご協力をお願いします。
動画内で紹介したアンケートは6日午前8時で終了しました。
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