死者81人…震度7能登半島地震 「72時間の壁」超え“懸命救助”【スーパーJチャンネル】(2024年1月4日)
震度7を観測した石川県能登地方の地震による死者は81人に上っています。生存率が大幅に下がるとされる発生から72時間を過ぎた今も、懸命な救助活動が続いています。
■「72時間の壁」超え“懸命救助”
被災地に降る無情の雨。痛々しい爪痕を目の当たりにします。
能登半島で最大震度7を観測した地震から3日。生存率が大きく下がるとされる72時間を迎え、懸命の救助が続きます。
■富山から帰省 中学1年生 犠牲に
石川県内でのこれまでの死者は日を追うごとに増え、81人に。そのなかには富山市内在住、輪島市に帰省中の中学1年生が亡くなっていたことも分かりました。
富山市 藤井市長
「富山市の中学生が保護者と輪島市に帰省し、被災した。中学生1名が亡くなったとの情報を把握している」
ただ、全容はまだつかめず、余震が救助の手を阻みます。
■「79人が安否不明」氏名を発表
正月を襲った地震。家族の団らんを奪いました。携帯電話もつながりにくい状況。情報は錯綜(さくそう)しています。
行方不明の女性の親族
「避難所も周って捜したが、どこにも見当たらない」
輪島市内で捜索が続く一軒家。90代の女性が一人住んでいたそうです。兵庫県西宮に住む70代の長女と40代の孫娘が帰省していた家は地震で大きく崩れ去り、3人とは連絡が取れていませんでした。
行方不明の女性の親族
「見つかってほしい。とにかく見つかってほしい」
午後になり、安否不明だった3人は市役所に避難していることが分かりました。
石川県では住宅が全壊・半壊したのは210棟と発表しています。さらに県は、安否不明者79人の氏名を発表。それぞれに無事を祈る人がいます。
地場産業である輪島塗などが入った7階建てのビルも大きく崩れ、救助作業中にも震度5強の余震が襲います。
支援物資を運んだり救助へ向かう道路もこの状況です。マンホールが隆起した道路。まだ車で走れるところもあれば、崩れた家屋が道路をふさぎ、徒歩ですら通れない道もあります。
■「輪島朝市」一変 200棟超焼け
観光名所も甚大な被害が出ています。輪島市の朝市通り。店舗や住宅など200棟以上が焼けました。
近くに住む男性
「ここは金物屋だった」
近くに住む男性は、いまだ親戚と連絡が取れていないといいます。
近くに住む男性
「もう80…90歳近いおじいちゃんだから再建は無理だろうし。本当に悲しくなった。息子も家族もたくさんいるから大丈夫だと思う」
■海岸線に異変 「3.9m隆起」
現地調査で新たに分かったことも。東京大学地震研究所が2日に撮影した輪島市内の海岸です。地震前の写真と比べてみます。砂浜の先にあるブロックの周辺に注目すると、地震後は砂浜がさらに海側で見えているのが分かります。砂浜がおよそ3.2メートル隆起するとともに、海岸線およそ250メートルが海側に移動していることが確認されたといいます。
輪島市の鹿磯漁港では、およそ3.9メートル隆起したと推定されます。隆起は地震によって生じたと考えられ、今後も引き続き調査を続けるとしています。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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