IKEAにも影響 海上輸送の大動脈でイエメンの反政府組織が商船を攻撃 弾道ミサイルも保有する“フーシ派”とは?|TBS NEWS DIG

IKEAにも影響 海上輸送の大動脈でイエメンの反政府組織が商船を攻撃 弾道ミサイルも保有する“フーシ派”とは?|TBS NEWS DIG

IKEAにも影響 海上輸送の大動脈でイエメンの反政府組織が商船を攻撃 弾道ミサイルも保有する“フーシ派”とは?|TBS NEWS DIG

世界の物流が混乱し、物の値段が上がるかもしれません。アフリカとアラビア半島に挟まれた「紅海」で、イエメンの反政府組織による商船への攻撃が続いています。

IKEAは「一部商品で供給不足が起こる可能性がある」といいます。

背景にあるのが、イスラエル軍によるガザへの攻撃。一体、何が起きているのでしょうか?

■迂回せざるを得ず…一部ヨーロッパ製の商品“2割強の値上げ”か?

12月15日、紅海を通るコンテナ船大手「MSC」(スイス)の船舶が、ドローンで攻撃されました。

11月には、日本郵船が運航する自動車輸送船が乗っ取られました。乗組員に銃を突きつけたのは、イエメンの武装組織「フーシ派」の戦闘員とみられています。

このフーシ派による攻撃で、大手の海運会社が相次いで、紅海での航行を停止。今、紅海を迂回する動きが出ているのです。

その影響は日本の船舶にも…

日本郵船、商船三井、川崎汽船の3社が設立したコンテナ船事業会社は、アフリカ大陸の南側を回るルートなどに変更する方針です。

専門家は、海上輸送の要衝である紅海での運行停止は、国際経済に影響を及ぼすと指摘します。

東海大学 海洋学部 山田吉彦 教授
「運航日数が余計にかかる。それでなくても船が足りない。世界を結ぶ船が足りなくなってしまう」

こうしたコストがかかることで、一部の商品の値上がりは避けられないと話します。

東海大学 海洋学部 山田吉彦 教授
「一部のヨーロッパ製の商品に関しては2割強。プラスアルファの値上げが危惧される」

■IKEA「いくつかの商品で供給不足が起こる可能性」影響は2週間から1か月後か

藤森祥平キャスター:
既に世界中で影響が起きています。スウェーデンの大手家具「IKEA」は海外メディアの取材に対して、「いくつかの商品で供給不足が起こる可能性がある」と既に伝えています。

東海大学の山田吉彦教授(海洋学部)のお話では、「日本では一部の商品の品薄など、2週間から1か月後に影響が出てくる」と言います。

年が明けてから、ガラッと大きな影響が出てきてしまうかもしれないですね。

須賀川拓 記者:
(紅海が通れなくなるのは)実は、今回だけの話ではないんです。

〈2021年 大型コンテナ船「エバーギブン」座礁〉
・3月23日、スエズ運河で座礁。海運がストップ
・11日後、全船舶が通過
→運送コスト上昇など影響大

このときは、11日後に開通したんですけれども、今回はいつまで続くかわかりません。

船の大きさにもよりますが、(紅海より)長いルートを通ることによって、1隻につき約1億円+αのコストがかかってしまうことがあるということです。

長引くほど、経済の影響が非常に大きい。

しかし、フーシ派の幹部は12月19日、「ガザ地区で大量虐殺の罪が止まるまで、我々の軍事作戦は続く」と、X(旧Twitter)で投稿しています。戦争が続いている限り、フーシ派は攻撃を続けるということを示しているわけなんです。

■なぜガザ・ハマス関係ある?

小川彩佳キャスター:
フーシ派の紅海での攻撃は、イスラエルとハマスの衝突が影響しているということなんですか?

須賀川拓 記者:
そうなんです。わかりづらいのですが、イエメン(フーシ派)の場所というのは紅海に接しています。すぐ近くに、イスラエルとパレスチナのガザ地区があるわけなんです。

対立構図としては
イスラエル、アメリカ
VS
ハマス、フーシ派、イラン

・ハマスとイスラエルは、戦争中

・フーシ派は、ハマスに連帯を示している

・フーシ派の背後にはイランがいる

なので、フーシ派というのはイスラエルと、イスラエルを支援する欧米にダメージを与えたいという意図があるわけなんです。

小川キャスター:
フーシ派はイエメンの反政府武装勢力ですよね。イエメンの正規軍が押さえ込むことはできないわけですか?

須賀川拓 記者:
これも非常に難解なんです。事実上、イエメンは反政府武装勢力によって実効支配されてると言っていいわけなんですよね。

イエメンの首都で行われた軍事パレード。そこで行進しているのは、正規軍ではなく、反政府武装勢力のフーシ派なんです。

フーシ派の軍事パレードには、弾道ミサイルや巡航ミサイルや歩兵もいて、かなり大規模な軍隊を擁しています。

兵器を提供してるのはイランです。なので、影響は非常に大きい。

小川キャスター:
そうすると、停戦ということにならない限り、経済への影響もなかなか避けられないということになってくるんですか?

須賀川拓 記者:
フーシ派がどこでとどまるかというのは、全く誰もわからないですね。

■シーレーンを守る動きも“一枚岩ではない”

プチ鹿島さん:
イスラエルの勢力にアメリカがいる。ここ数日のニュース見てると、アメリカがフーシ派に直接「もうやめろ」みたいな軍事行動をするんじゃないか?という情報もあります。どうなんですか?

須賀川拓 記者:
まだフーシ派への直接の軍事行動ではないんですけれども、アメリカや欧米諸国で、シーレーン(海上輸送)を守ろ…(https://newsdig.tbs.co.jp/list/article?id=jnn-20231222-6128924)

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