【ウクライナ侵攻】首都は“住宅街攻撃”で原形とどめず…2回目停戦協議は“民間人避難”合意も隔たり
ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が始まってから9日目。攻撃を受け、首都・キエフの町の姿は一変してしまいました。道路上には、破壊された軍用車両が止まったままになっています。
キエフ近郊でも住宅街が攻撃を受け、家の中は原形をとどめていません。
住民
「飛行機が飛んできて爆弾を落としたんだと思います」
ロシア軍が新たに公開したキエフ地方を進軍しているとする映像には、上空にヘリコプターが旋回する中、複数の戦車や軍事車両が進んで行く様子が映し出されていました。
ロシアのプーチン大統領は「特別軍事作戦は、スケジュールに従って計画通り実施されている。立てられた目標は全て成功している」と軍事作戦の成果を強調しています。
一方、ウクライナのゼレンスキー大統領は、プーチン大統領に「今すぐ出て行きたくないなら私と交渉のテーブルで会おう、いつでもいい。だけど(仏)マクロン大統領や(独)ショルツ首相のように、30メートル離れて座るのではなく、一緒に座ってくれ」と呼びかけました。
プーチン大統領が各国の首脳らとの会談で使用する長いテーブルの距離感を皮肉りながら、直接交渉を呼びかけたのです。
ウクライナ・ゼレンスキー大統領
「私はあなたの隣人だ、30メートルも離す必要はない。私はかみつかないから安心してくれ。一緒に座って話そう、何を恐れているんだ」
ただ、4日もザポリージャ原発をロシア軍が攻撃し占拠するなど、戦闘は続いています。
◇
日本時間4日午前0時ごろに始まったロシアとウクライナの停戦に向けた2回目の協議。
2月28日に行われた1回目の協議では、双方が目を合わせる様子はなく、すぐに席に着いていましたが、2回目の協議では、ウクライナの代表団が部屋に入ってくると、ロシア側から手を差し伸べ、握手する様子がありました。
前回に比べ、和やかな雰囲気で始まった今回の「停戦協議」では、民間人が避難するために人道上、安全を保障するルートを設置することで合意しました。
しかし、両者の認識には大きな隔たりがあります。
ロシア側は「問題の一部で相互理解が得られた」と、停戦へ向け協議が進歩したと主張しています。
一方で、即時停戦を求めるウクライナ側は「残念ながら、期待した結果は得られませんでした」と主張していて、両者の溝は深いままです。
(2022年3月4日放送「news every.」より)
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