ウクライナ難民受け入れへ 政府の狙いと課題
ロシアによる侵攻を受けウクライナでは、国外への避難民が100万人を超えました。岸田総理は避難民の受け入れを表明しましたが、課題も山積しているようです。
岸田首相
「ウクライナからポーランドなど、第三国に避難された方々の、我が国への受け入れも進めてまいります」
ウクライナの避難民の受け入れを表明した岸田総理。UNHCR=国連難民高等弁務官事務所によるとウクライナから国外に避難した人は100万人を超え、今後も増え続けることが予想されています。
UNHCR
「ヨーロッパで今世紀最大の難民危機になる可能性がある」
日本に住むウクライナ人のカテリーナさん。首都キエフに残る母親(68)に日本に来るように説得しました。今日も母親に電話をかけますが・・・
カテリーナさん
「出ないですね・・・(この時間が)一番心配ですね」
カテリーナさんは日本政府の対応に感謝する一方で、具体的な情報発信を求めています。
カテリーナさん
「難民になるために、避難できるために、何をすればいいかもう少し具体的に知りたいですね」
避難民を受け入れることついて、街の人は・・・
受け入れに賛成
「対応を見ていると思うんですよね、世界各国が。そういうところで日本という国としても意思表示をしていく必要性があると思います」
一方で、慎重な意見も・・・
受け入れに慎重
「以前にも難民の方が亡くなったりする事件があったかと思うんですけど、そういうことがないように対策を練った上で受け入れるというのはいいことだと思います」
避難者受け入れについて、林外務大臣は・・・
林芳正 外務大臣
「難民と認められないものであってもですね、本国情勢等踏まえ人道上の配慮が必要と認められるものについては、我が国への在留を認めることとなる」
難民の受け入れには厳格な対応をとってきた日本政府ですが、なぜ、今回は前向きなのか・・・
政府関係者
「ウクライナへの連帯を示すために早く表明することが大事だ」
別の政府関係者
「これはただの地域紛争ではない。世界の秩序の底が抜けるかどうかという話だ」
一方で、こんな意見も・・・
政府関係者
「“難民”と“避難民”をしっかりと分ける。どんどん難民が出てくるから、それとは切り分けて考えないと」
人道的支援を強調する岸田総理ですが、どこまで実のあるものとなるのか、本気度が試されます。
(04日17:00)
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