100歳現役“町中華の鉄人”“化粧品販売員” 秘密は「食っての頑丈」 ギネス認定も【Jの追跡】(2023年12月9日)

100歳現役“町中華の鉄人”“化粧品販売員” 秘密は「食っての頑丈」 ギネス認定も【Jの追跡】(2023年12月9日)

100歳現役“町中華の鉄人”“化粧品販売員” 秘密は「食っての頑丈」 ギネス認定も【Jの追跡】(2023年12月9日)

 100歳にして、週5日店に立つ“町中華の鉄人”。さらに、ギネスに認定された100歳!世界最高齢の現役化粧品販売員。2人の“100歳の仕事人”の流儀とは、長年愛される訳と元気の秘密を追跡します。

■週5日店で働く スーパーおばあちゃん

 群馬県藤岡市。地元で愛される町中華「銀華亭」。この店の名物は、絶品かつ550円と激安の醤油ラーメン…だけではありません。

 この店で働く天川ふくさん(100)。この道58年の大ベテランです。

 来店客:「まだ80代かと思いました」「頑張らなくちゃだね、ちいばあちゃん」
 ふくさん:「頑張って下さい」

 ふくさんは客から80代と間違われるほど元気です。1923年2月生まれ、今年100歳を迎えました。今でも平日の週5日、店で働く、現役のスーパーおばあちゃんなんです。

 重さ1キロのフライパンをふるい調理。体力を維持するため、ちょっとでも手が空けば…スクワット。

 そして、お客さんを元気にする心のこもった接客。

 67歳:「(マネ)できないけど頑張りたいと思いますよ。かっこいいですもん、100歳で(働いていることが)」

 100歳のふくさんの姿を見て、自分も頑張ろうと思う客も多いようです。

■長女と次男と家族経営「今が一番いい」

 ふくさん:「(Q.(料理に)入れ忘れとかないんですか?)ないです。もう60年近くやってるんだもの、忘れたらいいアホだわ」

 体に染み付いた超が付くほど熟練の腕で、60年近く作り続けてきた“看板メニュー”は、炒めた豚肉や野菜の旨みを鶏ガラスープのあんで閉じ込めた「もやしそば」です。

 店は長女の久美子さん(73)と次男の俊二さん(64)、そしてふくさんの家族経営です。

 ふくさん:「『いつが一番良かったですか?』と聞かれますけど、今が一番良いんじゃないって(思う)。家族も皆幸せだし私も大事にされているし」

■元気の秘訣は? “睡眠”“食生活”

 元気の秘訣は何なのでしょうか?

 俊二さん:「言いたいこと言っているということ。あとは3食必ず食べてる。それとよく寝てますね」「(Q.どれくらい寝てる?)半日ぐらい寝てるかな」

 睡眠は、午後8時半から午前7時まで。その他に昼寝も1時間ほど。さらに、驚くべきは、その食生活です!

 特に朝食はたくさん食べ、必ずタンパク質を取っているといいます。鶏そぼろとカツオ節、卵を乗せたご飯と煮豆。野菜のかき揚げや魚の佃煮、野菜たっぷりの味噌汁にも卵が入っています。

 ふくさん:「昔の人は『食っての頑丈』って言ってましたもんね。食べなきゃだめだって」

 ちなみに、昼食はそばと天ぷら。夕食は、お肉とエビやカキのフライ、トマトや湯豆腐、サラダ、白米と、とろろこんぶのお吸い物。

 久美子さん:「((Q.2人が)子どものころのふくさんはどんなお母さん?)厳しくって口やかましくてえらいもんだったわ、本当に。クソババアと思いましたよ」

■42歳の時にオープン 58年間立ち続ける

 ふくさんは関東大震災のおよそ半年前、4人きょうだいの長女として群馬県に生まれました。

 26歳で夫の孝さんと結婚。町で唯一の映画館を経営していましたが、徐々に客足は遠のいていきました。

 ふくさんが42歳の時、今の店をオープン。58年間、大病もせず店に立ち続けてきました。

 ふくさん:「(お客さんを自分が)選んだわけじゃないけど、良い人ばかり寄ってきてくれる」

■新聞に載ったふくさん見て…“母親と重なった”

 ふくさんは60年近く店に立ち、数え切れないほどの客と接してきました。長年続けているからこそ、この日もすごい出会いがありました。

 1時間かけて店に来た客(73):「(ふくさんの載った)新聞の切り抜き見たらパッと見た時に母ちゃんだと思ったんですよ」

 聞けばなんだか、深い事情がありそうです。

 男性は新聞記事に載ったふくさんが、自分の母親と重なったといいます。そこには、ある偶然があったんです。

 客:「(母親の)旧姓が天川ふくで字も同じなんですよ」

 男性の母親は43年前、癌(がん)で56歳の若さで亡くなりました。ふくさんと旧姓が同姓同名、しかも生きていれば99歳で1つしか年が変わらないといいます。

 客:「写真を見て(母親とふくさんが)だぶったりして、なんとなく母ちゃんに会えた気がしたんですよ。母親のイメージでバッと見ちゃって申し訳ない」「体つきも小さかったから(似てる)」

 100歳のふくさんが店に立ち続けることは、客の心も満たすのかもしれません。

■現役の化粧品販売員 “ギネス”にも認定

 福島市にも、100歳で現役のおばあちゃんがいます。

 堀野智子さん。1923年4月生まれの満100歳。今年8月、ギネスに認定されたすごい人です!

 堀野さん:「化粧品のセールスをやっている」

 堀野さんは今も現役の化粧品の販売員。客の自宅を訪問し、その人に合った化粧品を勧める、世界最高齢のビューティーアドバイザーとしてギネスに認定されたんです。

 堀野さん:「化粧品をその人(お客さん)が買ってきれいになっていけば、お客さんが喜ぶわけ。私もうれしい」

 堀野さんからでないと化粧品を買わないという常連客を何人も抱えているという堀野さん。自らも、毎朝6時半に起床し、朝食前にまず化粧。

 堀野さん:「だってね(自宅に)どなたがいらっしゃるか分からないでしょう」

 美へのこだわりは、食事にも…。

 堀野さん:「だいたいこれで150グラムなのご飯」「(Q.白米は150グラムで食べるんですか?)はかって食べてるから」

 太らないために炭水化物を気にしながら、健康と美を保つベストの食事量を徹底!

■客の立場で考え信頼を 毎月の目標を達成

 この日は、同じ販売員が集まり商品の勉強会が行われていました。

 次々に発売される新商品の特徴を知ることが販売員にとっては必要不可欠。100歳の堀野さんはというと…。

 ポーラ南東北ユニット ユニットリーダー 大場恵美子さん:「とても吸収している。堀野さんは勉強会休んだことない。皆勤賞」

 堀野さんの顧客は現在8人。堀野さんと小学校の同級生という難波マサさん(99)はおよそ10年間、堀野さんから化粧品を購入しています。

 堀野さん:「洗顔クリームね、これどうぞ」
 難波さん:「どうもありがとう。これなくては困るんだ」「ガサガサっていう顔をしていた。それが違うようになった」
 堀野さん:「良かったよね、オススメがいあるからね。ツルツルになって良かったよって言われるとねうれしいからね」

 堀野さんはいつもの商品だけを販売しました。先ほどの勉強会での商品をこの日、難波さんに勧めることはしませんでした。

 堀野さん:「よっぽど(オススメ)しようかと思ったけど、いっぺんに言われるとイヤだと思って。この次の方がいいかなと思って遠慮した」

 堀野さんは客の立場で考え、信頼をつかみます。毎月「最低10万円」という売り上げ目標も、しっかり達成していました。

■40歳のころに転機 「目の前のことを一生懸命やる」

 堀野さんは23歳で結婚しました。その後、3人の子どもを授かり、専業主婦として子育てに追われる毎日を過ごしていました。

 堀野さんの転機は40歳のころ。夫の勧めもあり、化粧には力を入れ続けていたところ…。

 堀野さん:「『堀野さんこのごろきれいになったんじゃないの』って言われてうれしくなって。私も(販売員を)やりたいなって、その時思ったわけ」

 女性にとっていくつになってもきれいになることは幸せの秘訣。少しでも笑顔を広めたいと、この世界に飛び込みました。

 60年前に抱いた思いは、今も何も変わっていません。

 堀野さん:「目標を与えられればそれを一生懸命やろうと。目の前のことを一生懸命やる」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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