副学長側「村八分型パワハラだ」 訴えられた林理事長「回答差し控える」(2023年11月27日)
日本大学アメフト部の薬物事件を巡って新たな展開です。理事会からの辞任勧告を受け入れる意向を示した澤田康広副学長がパワハラを受けたとして、林真理子理事長を27日に提訴しました。
■日大副学長が林理事長を提訴
朝、自宅を出る日本大学の林理事長。この後、意外な展開が起こりました。日本大学の澤田副学長が林理事長からパワハラを受けたとして27日、賠償金1000万円などを求めて提訴したのです。澤田副学長の弁護士が我々の取材に応じました。
澤田副学長の代理人 入江源太弁護士:「2023年8月22日から9月7日までの間、各種会議があり、澤田副学長は構成員であったが、その会議体に合理的な理由がなく参加をすることを認められなかった。村八分型のパワーハラスメントであると考える」
澤田氏は日大アメフト部の薬物事件を巡る8月の記者会見後、林理事長が澤田副学長を学内の会議に参加させなかったり、辞任を求めたりしたと主張しています。
澤田副学長の代理人 入江源太弁護士:「その日に辞任に応じない場合には、日付を空欄にした辞表を渡すようにというふうな発言まであった」
澤田副学長側は、こうした対応や言動が澤田副学長の社会的評価を著しくおとしめたと主張しています。
澤田副学長を巡っては、学生寮から見つかった大麻を警視庁に報告せずに12日間、保管したなどの対応が問題視されていました。日大の対応を検証した第三者委員会は、このことが日大の「信用を失墜させた最大の原因で、常識から乖離(かいり)している」としたうえで、ガバナンスの問題を指摘しています。
綿引万里子弁護士:「不適切な職務行為が出された場合、それを監督し、そういう行為を制御し牽制(けんせい)する。これが組織としてのガバナンスのあるべき姿だと思います。そのガバナンスが機能しなかったと言わざるを得ません」
元理事長による脱税問題など、不祥事に揺れた日大の改革を任された林理事長。就任会見では、こう語っていました。
日本大学 林真理子理事長:「明らかに新しい風が吹いております。議論も活発で、これから素晴らしい理事会が作られることを確信しました」
今回の薬物事件の対応を巡って、日大の理事会では、林理事長に大幅な減給、酒井健夫学長と澤田副学長に辞任を求める処分案が協議されていました。酒井学長と澤田副学長は辞任勧告を受け入れる意向を示しています。
澤田副学長の代理人 入江源太弁護士:「最終的に澤田氏の方は大学を辞任するような形に迫られた。これ以上、打つ手がないということで訴訟に踏み切ったということになる」
■林理事長「回答差し控える」
一方、ANNが日大に林理事長のコメントを求めたところ、「訴状が届いておりませんので、回答を差し控えさせていただきます」としています。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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