西日本の深刻な渇水 ダム完成以来初の取水制限も いつまで?気象予報士に聞く(2023年11月22日)
渇水は琵琶湖だけではなく、西日本の広い範囲に広がり、影響が出始めています。一体いつまで、この傾向は続くのでしょうか。
■愛媛・野村ダムで農業用水の取水制限が始まる
まず、西日本でどれだけ雨が降っていないのでしょうか。気象庁が発表した過去60日間(2023年9月23日~11月21日)合計の降水量を平年と比べた地図を見てみます。
水色の地域(北陸から東北、北海道)では雨が降っていますが、西日本を中心に平年よりも雨が降っていないことを示すオレンジ色が目立ちます。特に中国・四国地方では、平年の3割にもならない雨しか降っておらず、茶色くなっています。
こうした状況を受けて、愛媛県西予市の野村ダムでは22日から取水制限が始まりました。
2021年5月、野村ダムが満水に近い時は、周辺の木のすぐ下まで水がたまっていることが分かります。ただ、21日は水がだいぶ少なく、木々の下の斜面が露わになってしまっています。比べてみても一目瞭然です。
2021年5月の貯水率は9割程度。一方で22日正午時点では37.9%でした。平年は今の時期でも貯水率は8割近くあるということで、だいぶ少なくなっていることが分かります。
こうした水位低下を受けて、野村ダムでは、22日午前9時から農業用水の取水制限が始まりました。1982年のダム完成以来、初めてのことだそうです。
■西日本の渇水はいつまで?気象予報士に聞く
野村ダムだけではありません。京都から山口、愛媛まで西日本の少なくとも8カ所のダムで取水制限が始まっています。
では、この渇水はいつまで続くのでしょうか。今村涼子気象予報士に聞きました。
今村さんによれば、3カ月予報の降水量は平年並みか多めとなっています。改善の可能性もあるということです。
ただ、そもそも西日本や太平洋側は、通年で見ると雨が少ない時期ですので、引き続き節水などの心がけは必要だとのことです。
(スーパーJチャンネル「newsのハテナ」2023年11月22日放送)
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