“偵察衛星”なぜフライング発射 金正恩氏“歓喜”ロシア協力は?(2023年11月22日)

“偵察衛星”なぜフライング発射 金正恩氏“歓喜”ロシア協力は?(2023年11月22日)

“偵察衛星”なぜフライング発射 金正恩氏“歓喜”ロシア協力は?(2023年11月22日)

 北朝鮮がなぜかフライングで打ち上げた軍事偵察衛星。予告期間の1時間18分前に打ち上げた理由とは。

■1時間18分前… 金正恩氏“歓喜”

 “3度目の正直”となったのでしょうか。21日午後10時42分、北朝鮮は衛星運搬ロケット「千里馬1」に偵察衛星「万里鏡1」を搭載して打ち上げたということです。パステルカラーのスタッフに囲まれた正恩氏。韓国メディアはこんなところにも注目しています。

 韓国・連合ニュース(22日付):「白髪交じりの金正恩。偵察衛星の発射成功に歓喜」

 韓国メディアによりますと、正恩氏は39歳です。

 北朝鮮メディア:「ロケットは正常飛行し衛星を地球周回軌道に投入した」

 「偉業の達成」をアピールした北朝鮮ですが…。

 松野官房長官:「現時点で地球周回軌道への衛星の投入は確認されていないと認識しています」

■金正恩氏 成功アピール“画像確認”

 北朝鮮メディアは22日午前10時に正恩氏が管制所を訪問し、衛星がグアム上空で撮影したアメリカ軍基地や港などの画像を確認したと主張しています。衛星が正常に運用できているとアピールする狙いとみられます。

 それにしても、22日午前0時から来月1日の午前0時までの間に「衛星」の打ち上げを行うと事前通告していたにもかかわらず、およそ1時間前に打ち上げたのはなぜなのでしょうか。

 明海大学 小谷哲男教授:「(Q.事前通告前に発射した理由は?)気象条件が悪化していくことが予想されて、前倒して実行したというのが一番可能性が高いと思う」

■ロシア協力は?金正恩氏“歓喜”

 正恩氏は9月にプーチン大統領と会談していて、ロシアへの武器支援の見返りとして偵察衛星やロケット関連の技術協力を受けたとみられています。

 明海大学 小谷哲男教授:「2カ月でどこまでロシア側が衛星打ち上げに協力できたか疑念が残る。今回の打ち上げにはロシアの直接的な協力はなかった可能性が高い。ただ、この先はロシアの協力が実現していく可能性は十分ある」

 3回の打ち上げはわずか3カ月ごとでした。

 明海大学 小谷哲男教授:「軍事偵察衛星は1基運用しても全く意味がない。一日に1回しか見られない、そこに雲が掛かっていたら見られない。軍事偵察衛星は4基態勢でようやく24時間、自分たちの見たい所が見える可能性が高まる。ロケットは事前に複数用意していたと考えられる」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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