旧ジャニ性加害「当事者の会」男性自殺か ネットで誹謗中傷を受け 遺族「事務所が具体的措置講じず」

旧ジャニ性加害「当事者の会」男性自殺か ネットで誹謗中傷を受け 遺族「事務所が具体的措置講じず」

旧ジャニ性加害「当事者の会」男性自殺か ネットで誹謗中傷を受け 遺族「事務所が具体的措置講じず」

 ジャニー喜多川氏による性加害問題で、被害を訴えていた「当事者の会」のメンバーの男性が亡くなっていたことが分かりました。自殺とみられています。

 亡くなったのは、ジャニー喜多川氏からの性被害を訴える「当事者の会」に所属していた40代の男性で、捜査関係者によりますと、10月13日、大阪府箕面市の山中で死亡しているのが見つかり、遺書のようなメモがあったことから自殺とみられています。

 男性は一部のメディアで性被害を訴えたあと、インターネット上で 誹謗(ひぼう)中傷を受けていたとみられ、遺族は「誹謗中傷への対策も求めていたが、事務所は具体的な措置を講じず、彼の心労は性被害のトラウマの再燃とも相まって一層深刻なものになった」などとコメントしています。

 遺族の代理人は、旧ジャニーズ事務所及びその賠償責任を引き継いだSMILEーUP.社に対して真摯で適切な対処を求めるとしています。

 ■「(男性の)遺族の言葉」全文

 彼は、2023年10月13日未明、自ら命を絶ち逝去いたしました。突然の旅立ちをいまだに信じられず、現実感がなく、私たち家族は呆(ぼう)然とした日々を送っています。彼は本年5月、旧ジャニーズ事務所に電話で、在籍時の1995年(当時19歳)にジャニー喜多川から性加害を受けたことを訴えました。事務所の応対者は、在籍確認を行い、「担当者が必ず折り返す」旨を約束しました。しかし、その後5か月以上、ジャニーズ事務所から連絡は一切ありませんでした。未成年時に受けた性被害の深いトラウマを抱えながらも、「若い人たちによりよい社会を残したい」と、9月に再度の告発もしました。その訴えにも事務所からはなんの応答もなく放置され、彼の焦燥感、悩みは深まっていました。また、彼は事務所に対して誹謗中傷への対策も求めていましたが、事務所幹部は会見で「誹謗中傷をやめてください」と呼びかけるのみで、具体的な措置を講じていませんでした。彼は、被害者が自ら対策に取り組まねばならない状況について、「事務所がやるべきことを、なぜ被害者だけが負担を負わなければならないのか」と語っていました。彼の心労は、元々抱えてきた性被害のトラウマの再燃とも相まって、一層深刻なものになっていました。そして13日、家族を残したまま、志半ばで自死するに至りました。

■相談窓口

厚生労働省などは悩みや不安を抱えていたら専門の相談員に話を聞いてもらうなどしてほしいと呼びかけています。

・こころの健康相談 0570-064ー556
・LINE友だち追加 「生きづらびっと」、「こころのほっとチャット」

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