“集団クマ”一度に「12頭」 住民恐怖…出没現場の“特徴” 取材中にも6頭目撃【羽鳥慎一 モーニングショー】(2023年11月8日)
秋田県鹿角市で、一度に12頭のクマが目撃されました。現場を取材すると6頭と遭遇しました。
■一度に12頭…住民恐怖、出没現場の“特徴”
全国各地で目撃情報が相次ぐなか、秋田県鹿角市では、わずか500メートル先に住宅がある場所で、1度に12頭のクマが目撃されました。
地元住民:「農道の山の方の道路があるんですけど、そちらに12頭いたって話。怖いですよね。そばにいるかと思うと」「この前も、ソバ畑で12頭出ているとか聞くと、近くにいっぱいいるのかなって思います」
農道に面した、ソバ畑でグループに分かれ12頭目撃されたクマ。鹿角市によると、ソバの実を狙って集まってきたのだといいます。
取材班が現場周辺を車で走行していると、斜面に姿を現した親子らしき3頭のクマ。子グマは、体長50センチを超える大きさ。1メートルをゆうに超える大きさの親グマは、時折りこちらを見つめます。
さらに車で数百メートル行くと、茂みの中から1頭、また1頭と姿を現すクマ。12頭が発見されたソバ畑周辺で、番組のカメラの前に6頭ものクマが姿を現しました。
鹿角市では今月に入り、取材班が見つけた6頭を含めると、わずか1週間で延べ39頭のクマが出没したことになります。
山から人の生活圏まで来るようになったクマたち。クマを追うマタギによれば、山にいるクマよりも人里に下りてくるクマの方が凶暴だといいます。
■クマと格闘「スコップで殴打」頭にけが
鹿角市で農業を行う男性は、農作物を保管する小屋でクマと遭遇。その凶暴さを生々しく振り返ります。
農業を行う男性:「クマと目が合った瞬間にクマが立ち上がって。両前脚で、きばむき出しで、私にこう飛びかかってきたので。持っていたスコップでクマの頭を殴打しました。再度、また襲いかかってきたので、スコップをクマの顔面にめがけて投げました。それがクマの顔に当たって、侵入してきたドアの下から逃げていきました」
男性は、クマとの格闘で転倒。頭にけがをしたといいます。
農業を行う男性:「米の袋の周り全部を爪で破かれている状態でした」
収穫した米を狙い、連日のようにやって来るクマ。外壁のトタンは何カ所も破られ、農機具は、なぎ倒され散乱した状態になっていました。
夕暮れ時、小学生はクマよけの鈴を鳴らしながら下校していきます。
近くに住む女性(70代):「(30年住んでいて)今年一番ひどい。お年寄りも夕方3時以降は(外に)あまり出ていないんじゃないかな」
■“同時出没”牛舎がクマだらけ…餌むさぼり
集団で現れるクマは、秋田だけではありません。
岩手県宮古市の牛舎では、牛が餌(えさ)を食べているすぐ横で、牛の餌をむさぼるクマの姿がありました。先月末には、なんと6頭確認しています。
また次の日にも、餌置き場から顔を出した大きなクマ。この日は、5頭ものクマが牛舎に侵入していました。
岩手県雫石町でも牛舎に8頭のクマが同時に出没したケースもありました。
なぜ、クマが集団で出没するのでしょうか?
岩手大学農学部 山内貴義准教授:「今年は特に山の実成り、ブナという植物の実が非常に大凶作。そういう餌不足によって、本来ならバラバラで生活している個体が、同じ餌場に集結して食べているという状況」
■クマ襲撃…消防士3人は、ナイフで“応戦”
防犯カメラに捉えられたのは体長1メートル80センチ、体重320キロの巨大なヒグマ。
全国で人的被害が過去最高を記録する180人に上るなか、北海道の大千軒岳で大学生がクマに襲われ死亡した事件の経緯が明らかになってきました。
先月29日、登山口に車を置いたまま行方が分からなくなった大学生。その2日後、別の男性3人が、登山口から3時間ほど登ったところでクマに襲われたということです。
大学生が行方不明となった同じ山でクマに襲われたのは、消防士の男性3人組。持っていたナイフでクマの目元や首を刺し応戦、クマは逃げていったといいます。
その後、クマの死骸が見つかり、その近くで行方不明だった大学生の遺体が発見されました。専門家は、こう話します。
北海道野生動物研究所 門崎允昭所長:「最初に大学生を襲ってクマが食べ物を保持し続けるために、後から来た消防士たちを邪魔者ということで、その場から排除・阻止するために襲ったんですね」
■ニワトリ小屋侵入…防犯カメラに一部始終
宮城県栗原市では夕暮れ時、ニワトリ小屋に侵入するクマの姿がありました。
鉄柵を軽々乗り越え、辺りを見回すと、ニワトリの餌が入った30キロを超えるドラム缶を軽々となぎ倒し、餌をむさぼる様子が映し出されていました。
被害に遭った男性:「(防犯)カメラ付けたら(クマ)すごい顔で、あの映像が出てきたわけ。私もひるんだけどね」
餌の入ったドラム缶はへこみ、溶接されたフタも無残な姿に。男性がニワトリ小屋で作業を終え自宅に戻ったおよそ1時間後、クマは現れました。
被害に遭った男性:「(クマの)足跡もすごかったよ」「(Q.2頭とか複数の可能性も?)だから、ちょっとそもそも不気味だなと思ってみてたんだ」
複数のクマの足跡に不気味さを感じているといいます。
クマの被害は、ニワトリ小屋が襲撃された近くでも。地元の猟友会のメンバーに同行すると…。
栗駒地区有害隊長 菅原章さん:「これ、この辺だ。柿の木。これ上からずーっと爪痕しっかりある。ここずーっと登って行って」
木には、クマの鋭い爪痕が…。周辺には、クマが折った木の枝もあります。
菅原さん:「昔のクマは、いわゆるハチミツとか様々なおいしいものがあって、毎年そこに行けばあると。今のクマは山にそういうおいしいものがなくなったから里に出てきて、何でもあさる。“Z世代のクマ”になりました。(Z世代のクマは)どこに出るのか、どこ歩くか全然わかんない」
(「羽鳥慎一 モーニングショー」2023年11月8日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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