“トマトパニック”1個500円超えも…過去10年で最高値 格安入手法と高騰いつまで?【もっと知りたい!】(2023年11月2日)

“トマトパニック”1個500円超えも…過去10年で最高値 格安入手法と高騰いつまで?【もっと知りたい!】(2023年11月2日)

“トマトパニック”1個500円超えも…過去10年で最高値 格安入手法と高騰いつまで?【もっと知りたい!】(2023年11月2日)

 猛暑の影響でトマトの価格が高騰し、例年の2倍の価格がついている例もあります。「トマトパニック」とも言われるなかで、安く買える店を調査しました。

■卸売業者「考えられない」 専門店も辛い状況

 30代:「最近はちょっと高い。買わないことは最近増えました」

 60代:「300いくらだか400円近い金額がついてて、ビックリして無理と思って。見るけどトマトとかは素通りします」

 野菜のプロも、この状況には驚きを隠せません…。

 卸売業者 鈴木さん:「爆上がりといいますか、大高騰してましたね。ひどいもんでしたね。考えられないですね」

 東京・池袋にあるトマト料理専門店。トマトを丸々1個使ったサラダや、贅沢にトマト2個を使ったソースが売りの「トマトカルボナーラ」が人気メニューです。

 50代:「おいしいですね、非常に満足してます」

 20代:「めちゃくちゃおいしいです」

 ランチを楽しむ客でにぎわっていますが、店主は辛い状況だと話します。

 9月に一部メニューを100円ほど値上げしましたが、それではカバーしきれないほどトマトが高騰しているからです。

 オーナーシェフ アモビ・アタネシウスさん:「(仕入れ値は)今まで150円か120円買っていたけど、いま250円から300円、もっといってるので2倍くらい上がってます。結構大変です。トマトパワーで頑張りましょう」

■過去10年で最高値…1個400円近くも

 11月に入ってトマトの値段がいくらになっているのか、山手線すべての駅で調査しました。

 居酒屋の定番メニュー、冷やしトマトの提供を控えているという店もあります。

 1日に、番組が調べた「トマト1個あたりの値段」は山手線30駅の平均価格は281円で、多くの店で前の年より100円ほど高くなっているとのことでした。渋谷や東京駅周辺では、400円近くに高騰しているのに対して、秋葉原や御徒町などでは100円台と、例年に近い値段の店もありました。

 千葉県のトマト畑は、記録的な猛暑の影響が…。

 Tobari tomato farm 戸張貴規さん:「花がつくんですけど、その花が落ちてしまう。実がつかないので(出荷が)遅れてしまっている。本来ならこういうのも、赤くなっているはずなんですけどね」

 ようやく熟したトマトを切ってみると…。

 戸張さん:「これは売れないので、うーん」

 元々トマトは例年、秋に向けて価格が上昇するものではありますが、それでも、今年は過去10年で最も高くなっています。

■15年超えベテランも驚き「例年の5倍」

 長年、卸売業をしている鈴木さんは、なんとか消費者に安くておいしいトマトを提供したいと走り回っています。

 鈴木さん:「基本皆さんが買わないようなものを狙っていて、こういう感じで傷物といいますか、B級品、C級品って市場では言われるようなものなんですけど、食べる分にはおいしいですよ」

 15年以上のキャリアを持つ鈴木さんですら、今年のトマトの価格には驚いたと話します。

 鈴木さん:「特にトマトは例年の5倍とかになってたんで、どうしようもない感じでしたね。(1個)300円、400円。ひどいところは500円を超えるところもあると思います。高いもの仕入れて、キャンセルです。在庫残っちゃいましたというのは、やっぱり一番怖いところですね。それで藁(わら)にもすがる思いで…」

■“傷”に“割れ”…規格外商品で安く

 高騰するトマトを安く買える店はないのでしょうか。

 神奈川県大和市の「もったいない屋」では、トマトが3、4個入って一皿378円で売られています。

 もったいない屋 青木玲店長:「日々、みなさん買っていかれるので。やっぱり栄養バランスとるには、トマト必要だと思うんです」

 1個あたり126円という安さで販売しているのは、神奈川県大和市にあるその名も「もったいない屋」。

 以前、番組でも取材したこちらの店は、卸売会社の直営店です。店内にはトマトの他にも“破格の野菜”が多く並びます。

 青木店長:「うちでは規格外商品を出していて、見ての通り裏が割れてるとか、ちょっと傷があったりとか、そういうものを安く提供している。きれいなものを安く売れたら一番良いんですけど、今の相場考えるとこれが精いっぱい」

 規格外商品ですが、新鮮さは折り紙付き。常連客は、こう話します。

 7年以上通う常連客:「毎週毎週来る、すごい助かってる。いろいろ買ったよ、見てこれ。だいたい全部で1800円くらい。2000円使ってなかったよ」

 青木店長:「トマトが高いときに少しの傷があっても、安けりゃお客さんが喜んでくれるなというものを目当てに来る。八百屋なんで皿に盛って安く売りたいというのあるじゃないですか」

 高嶺の花となってしまったトマト。今後も“トマトパニック”は続くのでしょうか…。

■気になる今後の値段は…「平年並み」に

 気になるトマトの値段は今後はおさまる兆しが見えています。卸売業者を取材すると、例年は夏から冬にかけてトマトの収穫量が落ちていくので、それに比例して価格も冬になるにつれ上がる傾向にあります。

 ただ、今年はすでに消費者の手が届かない価格まで上がりきってしまったということで、その後は反動で価格が下がっていくとみられます。

 農林水産省によりますと、11月の後半に出荷数量・価格ともに平年並みになる見込みだということです。

(「グッド!モーニング」2023年11月2日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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