20年前の16倍!価格高騰のウナギ、近大が完全養殖化に成功 安定供給への期待値も”うなぎ上り”
毎年のように値段が上がり、手が届きにくくなっていくウナギ。その完全養殖化に成功したと、10月26日近畿大学が発表しました。気軽にウナギが食べられる日は来るのでしょうか。
大阪市内のうなぎ料理店。あっさりとした口当たりが特徴の秘伝のタレをまとわせ、丁寧に焼き上げた看板商品の「うな重」や、かりっと焼き上げられた「串焼き」。しっかりとした身からは脂がしたたり落ち、夏でなくても食べたくなる一品です。
「めちゃくちゃおいしい。上等なのでなかなか口には入れられない」
「滋養強壮にいいから元気になる。定期的に食べたいけど、お値段が…」
味は格別。しかし財布には、ちょっと厳しいお値段です。
こちらで使用しているのは、国産の「養殖ウナギ」ですが、 ここ数年、直面している問題が価格の高騰です。
『炭焼鰻寝床 福島店』松島佑輔店長
「『今年はウナギがないかもしれない』と言われた時もありましたし、養殖は稚魚(シラスウナギ)がとれなかったので、ウナギの値段が上がっていっていると思う」
養殖に欠かせないシラスウナギの不漁が続いていて、取引価格は20年前と比べ、約16倍にもなっています。
松島店長
「値段を上げたくない。(供給が)安定したら、ありがたい」
しかし、ウナギの生産に救いの手が!将来的に安定供給されるかもしれないのです。
近畿大学水産研究所 田中秀樹教授
「ニホンウナギの完全養殖という段階に達しました」
26日、マグロの養殖で知られる近畿大学は、大学としては世界で初めてウナギの完全養殖化に成功したと発表しました。
完全養殖とは、ウナギの卵を孵化(ふか)させ、シラスウナギ、成魚へと人工的な環境で育てる方法です。
しかし、仔魚(しぎょ)と呼ばれるウナギの赤ちゃんは、 光を嫌うなど非常に繊細で、シラスウナギまでに育てる過程が難しく、課題となっていました。
餌やりは1日5回。汚れた水槽から移動させる作業も必要で、すべて一筋縄とはいきません。
田中教授
「この時期の魚(仔魚)というのは、網ですくうとみんな死にます。 体の表面が傷ついて全部死にます。 だから、網ではすくえません。水と一緒に移動させる必要がある」
苦節30年。そしてついに26日、ウナギの完全養殖化の成功を発表したのですが…。
田中教授
「シラスウナギまでつくるコスト。 それからシラスウナギの生産可能な尾数は、“天然”とは比べ物にならないですので、まだ商業的に成り立つ段階ではありません」
すぐに手に取りやすい価格に…というわけにはいきませんが、それでも安定供給への期待値は“うなぎ上り”となりそうです。
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