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「フリースクール(いったことが)ありません!」東近江市長“発言”撤回せず 実情知らぬまま持論展開
先週、滋賀県の東近江市長が、「フリースクールは国家の根幹を崩しかねない」などと発言をした問題で市長は25日、発言を撤回せず、持論を貫きました。不登校の生徒の数が増加の一途をたどる今、フリースクールが果たす役割とは。
滋賀県東近江市小椋正清市長(17日)
「フリースクールフリースクールといってね、良かれと思ってやることが本当に国家の根幹を崩してしまうことになりかねないくらいの危機感を持っている」
こう話すのは、東近江市の小椋正清市長。滋賀県内の不登校の子どもが過去最多となり、その対策を議論する場で言及したのが、不登校の子どもに勉強や様々な体験の場を提供しているフリースクールのあり方です。
「不適切だとは思っていません。私は制度について大変な問題があると。撤回してなんの効果があるのですか」(25日会見 小椋市長)
大阪府内にあるフリースクールにも、それぞれの事情で学校に行かなくなった小学生から高校生までが在籍しています。通っている保護者や子どもからは、落胆の声が聞かれました。
通っている生徒「悲しかったですね。みんなフリースクールに来て救われている子ばかりなので」
保護者「怒りというより残念さ、まだそういうことを言う人がいるんだなと」
保護者らが特に問題視しているのは、「不登校を親の責任」にするような発言でした。
小椋市長「なんで、こどものわがままを認めるような書きぶりをするんですかと。義務教育っていうのは親がね、いやがる子ども押しつけてでもね極端にいうと。大人が判断して勉強しなさいという世界なんですよ」
去年1年間の小・中学校における不登校の子どもの数は、約30万人と過去最多に。なかには学校での人間関係に悩んだ末に、命を絶つ子もいます。
不登校の子どもたちの受け皿となっているフリースクール。ここでの活動が、学校の出席扱いとなる場合があり、高校などへと進学することができるのです。
不登校問題に詳しい立命館大学 春日井 敏之 教授
「フリースクールが子供たちの学び生活の居場所の保障だけでなく、命を守っている側面もある。すぐには解決できないけれども、何とかしのいでくぐっていこうという思いで、向き合って寄り添ってくれる大人がいるというのは、子供の命を救うことになりますね」
批判が高まるなかでも小椋市長は、25日の会見で―
小椋市長「私の配慮が足りない。ワンフレーズで伝わってしまい、非常に深く傷つけることになった。これは深く反省して謝罪したいと思う」
謝罪の意向を示す一方、発言自体は撤回しませんでした。
「現時点でのフリースクールは、義務教育を補完するという役割を持っているのかという疑問が始まり。子供を作った以上、子育ての義務と保育する義務と教育を受けさせる義務がある。その観点からいえば、学校へ行かせるアクションを起こす立場にあるのは親しかいない」
「フリースクールの基準が整っていない現状で自治体に支援を求める国の方針には抵抗を覚える」と述べました。
小椋市長「でも私は信念を持って発言しているわけですから、そこのところは分かってもらいたい」
(Q:確認なんですが、小椋市長はフリースクールに行ったことあるのか?)
「
フリースクールには(いったことが)ありません!」
実情を知らないまま、現場を否定するような発言に、波紋が広がっています。
フリースクールここ吹田校・馬場しずかさん
「保護者の方ももちろん、子どもがあれを聞くとしんどいだろうと思う。発言撤回はしないと思うが、きちんと謝罪はしてもらいたい。保護者の方と子どもに対して」
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