“夜の街”に衝撃「他人事でない」“頂き女子”が貢いだホストら逮捕(2023年10月24日)

“夜の街”に衝撃「他人事でない」“頂き女子”が貢いだホストら逮捕(2023年10月24日)

“夜の街”に衝撃「他人事でない」“頂き女子”が貢いだホストら逮捕(2023年10月24日)

“頂き女子りりちゃん”こと渡邊真衣容疑者(25)の詐欺事件をめぐり、新たに2人の男が逮捕されました。

ホストクラブとみられる店内に積み上げられた札束。支払った額は2763万円。この豪遊が、今回の逮捕へとつながります。

24日に警察が公開した押収品のなかに、同じ額が記された計算書を見つけました。2022年5月30日。この日、何があったのでしょうか。

りりちゃんの行きつけは、夜の歌舞伎町。その店は、業界トップクラスをうたう大箱で、70人を超えるホストが在籍していました。

狼谷歩こと田中裕志容疑者(26)は、店のHPによると、去年も、おととしも年間売り上げでトップテン入り。あるサイトでは「2年連続、1億円プレーヤー」と紹介されていました。

渡邊容疑者は、おととしと去年の2回にわたり、約4000万円を店で使いました。その金は、渡邊容疑者が54歳の派遣社員からだまし取ったものとみられます。田中容疑者は、犯罪で得た金と知りながら、4000万円を支払わせた疑いで逮捕されました。店の責任者・橋本一喜容疑者(34)も、同じ容疑で逮捕されています。

頂き女子の取材を続けているライターの仙頭さんは、こう話します。
若者の詐欺事件などを取材・仙頭正教氏:「親子関係も良くなかった。寂しい状況だったそうです。その中で認められたい。愛されたいみたいなところで、ホスト狂いにいったのでは。(Q.ホストクラブの中では)持っていたカバン、リュックに現金が100万円とか入っていて、それをポンと出すような支払い方で、そういう飲み方」

捜査関係者によりますと、りりちゃんは、いつも店で田中容疑者を指名していたそうです。ただ、田中容疑者はというと。
田中裕志容疑者:「ホスト1年目の時のエピソード。指名して3カ月ぐらいの女の子で、すごい応援したいと言ってくれて。自分、お酒飲めないので、その時、家にあった魚の形したヤカンみたいなやつを、原価3000円くらいだったと思うけど1277万円で降ろしてもらったことがある。それが、この時の実際の写真」

その写真は、りりちゃんが自作したマニュアルにも載せられていました。つまり、原価3000円の器を、1200万円で買ったのは、りりちゃんだったということです。
りりちゃんのマニュアルから:「なにより担当者さまに喜んでもらえて、本当にしあわせだった」

警察は、田中容疑者らが受け取ったとみている4000万円の内訳を明らかにしていませんが、この器と、2022年5月30日の支払い2763万円を合わせると、同じくらいの金額になります。

歌舞伎町の受け止めです。
ホスト:「怖いですよ。他人事ではないなと。(Q.そういうホストや店はある)あるんじゃないですか。僕は、そういう売り方していないので」
ホスト:「(Q.『お金どうしたの』と聞くか)全然、あります。『夜職で、風俗業界で働いてもらって』という感じで。(Q.犯罪のお金と知っていたら)僕は止めます。そうさせてしまっている担当ホストに原因はある」

田中容疑者のスマホからは、りりちゃんのマニュアルも見つかりました。こうしたことからも、警察は、田中容疑者がりりちゃんの詐欺行為を知っていた可能性があるとみています。田中容疑者と橋本容疑者の認否は明らかにされていません。

※元検事で詐欺事件に詳しい上原幹男弁護士に聞きました。

田中容疑者と橋本容疑者は、“組織犯罪処罰法違反”の疑いが持たれています。“組織犯罪処罰法”とは、犯罪組織の資金源断絶などを目的に、犯罪収益の流れを規制する法律です。主な処罰対象は、暴力団、テロ集団、特殊詐欺集団などが想定されています。例えば、振り込め詐欺などで、実行グループから暴力団などに金が渡った際に犯罪収益等収受が適用されます。

上原弁護士は「“ホストと客という関係”に適用は珍しい」といいます。「似た事例に適用が増えていけば、この法律の運用に大きな転換点になりうる」と指摘します。「悪質な犯罪に無縁だった人が安易に行ってしまう。組織犯罪に関わる層が拡大しているのではないか」と話します。

今回の逮捕について、捜査関係者は「女性のホスト絡みの事件が非常に多い。例えば、代金を支払えず、闇金に行くなど、最終的に犯罪を犯すこともある。“犯罪にまつわるお金で良い暮らしをするホスト”がいることも社会問題。そこに、くさびを打つという意味合いもある」といいます。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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