イスラエル軍 ガザ北部住民に退避ルートを提示 地上戦への懸念高まる(2023年10月14日)

イスラエル軍 ガザ北部住民に退避ルートを提示 地上戦への懸念高まる(2023年10月14日)

イスラエル軍 ガザ北部住民に退避ルートを提示 地上戦への懸念高まる(2023年10月14日)

 イスラエル軍とイスラム組織「ハマス」との戦闘が始まって1週間が経ちました。イスラエル軍がガザ地区の住民に退避するよう通告してから24時間以上が経ち、地上戦に突入する懸念が高まっています。

■ガザ地区 地上戦への懸念高まる

 イスラム組織「ハマス」が人質としている子どもたちの映像を公開しました。銃を持った戦闘員が赤ちゃんを抱えたり、ベッドを揺らしてあやしたりする様子などが映し出されています。

 「ハマス」戦闘員:「私たちの心の中の慈悲をご覧ください、私たちはあなた方のように子どもたちを殺していません」

 今後、ハマスがこうした人質たちを“人間の盾”に使うことが懸念されています。

 そんななか、イスラエル軍は拉致された人質の情報収集を目的とした地上作戦を実施したと発表しました。戦車と歩兵による部隊がガザ地区内のハマスのロケット部隊を急襲しましたが、この作戦で複数の行方不明者の遺体が発見されたといいます。イスラエル軍によりますと、ハマスが連れ去った人質は120人以上いるとしています。

 イスラエル軍とハマスの衝突から1週間。双方の死者は3200人を超えました。

 イスラエル軍がガザ北部の全住民およそ110万人を対象に南部への退避を通告してから、日本時間の14日朝、期限の24時間が経過しています。

 現在も避難をするガザ地区の住民が多くいます。道路は移動しようとする人たちの車で大渋滞が起きていました。その奥では黒い煙が上がっています。

 避難するガザ住民:「(Q.どこに行くんですか?)退避だ」「(Q.なぜ?)空から退避警告のビラが落ちてきたんだ。この地域を去れと。それだけだ」

 国連のグテーレス事務総長はニューヨークの国連本部で急きょ会見を行い、「国際人道法のもと、こうした市民は保護されなければならない」と強調しました。

 国連 グテーレス事務総長:「全体が包囲された状態で、紛争地帯を横切って100万人以上の人たちを食料も水もない南部に移動させることは極めて危険であり、場合によっては不可能だ」

■イスラエル軍 退避ルートを提示

 イスラエル軍はガザ北部住人に対し、日本時間の午後4時から午後10時まで危害を与えない2つの退避ルートを提示しました。地上侵攻はすでに秒読み段階となっていて、開始されれば多くの犠牲者が出ることは避けられません。

 本格的な侵攻を前に、テルアビブ近郊の空港ではアメリカやイギリスなど各国の臨時窓口が置かれ、自国民の国外避難が進められています。

 日本では14日朝、自衛隊の輸送機がアフリカのジブチに出発しました。イスラエルからの出国を希望する日本人が民間のチャーター機で退避できない事態に備えたものです。

 一方、韓国政府がイスラエルに派遣していた軍の輸送機に日本人51人が搭乗していることが分かりました。輸送機は夜遅くにもソウル近郊の城南(ソンナム)市にある軍用空港に到着する予定です。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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