勝負を分けた一手『5三馬』八冠を決めた歴史的勝負 盤上で何が?(2023年10月12日)

勝負を分けた一手『5三馬』八冠を決めた歴史的勝負 盤上で何が?(2023年10月12日)

勝負を分けた一手『5三馬』八冠を決めた歴史的勝負 盤上で何が?(2023年10月12日)

将棋界で史上初の八大タイトル独占を果たした藤井聡太八冠(21)が、一夜明け、歴史的一戦となった対局を振り返りました。
藤井聡太八冠:「全体を通しても非常に苦しい将棋で、逆のスコアでも全くおかしくなかった」

終局の10分ほど前までは、藤井八冠は追いつめられていました。AIが示す勝率は1%。

永瀬拓矢九段(31)の手番の場面です。AIも解説も『4二金』を打てば、藤井八冠の王将に詰む筋があり、永瀬九段勝ちと示していました。しかし、差されたのは『5三馬』。この手では、藤井八冠の王将は詰まないのです。AIが示す数値も一気に逆転。その事態に永瀬九段もすぐに気づき、天を仰ぎます。

永瀬九段と研究会をしていたプロ棋士は、普段では、なかなか考えらない状況だったといいます。
飯島栄治八段:「小さなミスだと思います。でも小さなミスが勝敗に、直接、影響がでてしまった。藤井さんの圧力を感じたのかな」

それでも、大逆転されたあとも指し続ける永瀬九段の凄みを感じました。
飯島栄治八段:「投了するまでは、何が何でも食いついていこうという気持ちが表れていたと思う。胸にグッとくるような」

永瀬九段は、将棋界一、研究熱心な棋士といわれています。小学生のころに将棋に出会うと、修学旅行にも行かず、将棋の大会に行くほどだったそうです。今でも一日の半分以上を将棋に費やし、「努力は才能に勝る」と公言しています。

藤井八冠の師匠・杉本昌隆八段も、11日「初めに藤井八冠からタイトルを奪う棋士は永瀬九段だと思った」と語っていました。

藤井八冠を脅かす存在として新たな挑戦が始まる永瀬九段は、すでに前を見据え、歩み始めているようです。
永瀬拓矢九段:「勝負始まる前と後ろでも、だいぶ見えてきたものも違うかなと思いますので、個人としては悲観せず、今まで通り、一歩一歩頑張っていきたい」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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