世相を反映する“おせち商戦”　今年は「冷凍おせち」　冷蔵と変わらない味付けで日持ちするため人気に

世相を反映する“おせち商戦”　今年は「冷凍おせち」　冷蔵と変わらない味付けで日持ちするため人気に

　「初競りにかけられたのはマツタケが3本、合わせて200グラムで、地元の料理旅館が93万円で競り落としました」

夫「マツタケ、93万円って！たっかいなぁ～。せやけど、やっと秋本番やな。まだまだ昼間はあっついけどな…。どうしたんや？どっか行くんか？」
妻「はぁ？あんた知らんの？もう正月のおせち商戦、始まってるんやで！」

　そう、季節は秋ですが、すでにお正月に向けた「おせち」商戦が始まっているんです！大阪市内にある百貨店では、おせち料理の見本がズラリ！

　中野颯大記者
「400種類以上あるおせちのうち、これまで5年連続で１番を獲得しているのが、こちらの3段のおせちなんです！」

　今年は4、5人用のおせちが人気で、若い人にも楽しんでもらえるようにと「近江牛づくし」のおせちなども取りそろえられました。

　実は、おせち料理の中身は、その年の世相を反映したものも…。

　例えば、阪神タイガースが前回、2005年に「アレ」した時は、お重に六甲おろしの歌詞が書かれた「タイガースおせち」が登場。

　“インスタ映え”が流行語大賞に輝いた2017年には、様々なキャラクターがお重を彩り…。

　コロナ禍で初めてのお正月を前に、2020年には、「おひとり様」用のおせちが登場しました。

　そして今回、百貨店が力を入れているのが「冷凍おせち」。約1か月間も日持ちするものもあり、元旦以外でも好きなタイミングで味わえると、消費者から人気が高まっています。こちらでは、今年の冷凍おせちの売り上げは、コロナ前の2019年と比べて3.7倍になったということです。

　冷凍おせちを予約した人
「味がおいしいので、毎年これしか買わない」

　大丸梅田店のおせち担当　内藤真光さん
「12月31日に固めて届けると人材不足があり、冷凍にしておくと1か月もったりするので、届け日が複数選べるところで、冷凍を意識して強化している」

　冷凍おせちを専門に取り扱うこちらの会社。以前は食材が痛まないよう、味付けを濃くするなどの対策をとっていたということですが、冷凍技術は飛躍的に改善し、出来立てを瞬間冷凍することで、冷蔵と変わらない味付けで提供できるようになったといいます。

　現在は40種類以上の冷凍おせちを取り扱い、去年は約35万セットの売り上げを記録しました。

　ナカノモードエンタープライズの中野将幸広報室長
「和を中心に扱っていたが、洋風を入れてほしいとか、中華があったらうれしいとか、肉がたくさんほしいなど意見もあり、じゃあバリエーションを多く作っていこう、おせち料理専門店としてやってみようと」

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