専門家「注意報が出る前に津波が来る可能も」“原因不明の津波”地震と関連は(2023年10月9日)
鳥島近海のごく浅い場所を震源とする地震。気象庁は9日朝、伊豆諸島、小笠原諸島や高知県、鹿児島県などの太平洋沿岸に津波注意報を出しました。
伊豆諸島の八丈島では、漁港にとめてあった小型の船が転覆。津波で、ひっくりかえった可能性があるということです。この地震で、八丈島では60センチ、神津島で50センチ、千葉県館山市で30センチなど、各地で津波を観測。注意報が、すべて解除されたのは正午でした。
今回の地震、実は、詳細不明なのです。震度1以上の揺れは観測されず、地震の規模を示すマグニチュードはわかっていません。そもそも、津波の原因が、地震なのかもはっきりしていません。
気象庁・下山利浩地震情報企画官:「通常の地震であれば、津波を発生させるような規模ではない。でも、そういった状況でも津波が発生している。そういった事例もあることから、監視していたところ、津波に相当する潮位変化があったので、注意報を発表するということになりました」
気象庁では、津波警報や注意報は、地震発生から3分程度で発表することを目標としていますが、今回は、地震発生から1時間以上経った午前6時40分。すでに、津波が観測された場所もありました。
気象庁・下山利浩地震情報企画官:「(Q.逃げる時間がない、そういった不安がある気が)おっしゃる通りだと。実際の潮位の観測状況で、津波注意報など、発表するしかできない」
今回の地震について、東京大学地震研究所の佐竹教授はこう話します。
東京大学地震研究所・佐竹健治教授:「震源が非常に日本から離れているところで、そばに島もないので、全く誰も(揺れを)感じなかったが、津波が起きること自体は不思議ではありません。この津波のメカニズムは非常に不思議で、気象庁は『5時25分の地震だ』と。それさえも本当ははっきりしない」
鳥島近海では、先週から、地震が頻発しています。
東京大学地震研究所・佐竹健治教授:「この付近で、マグニチュード6クラスの地震が、先週から起きていること自体、これまでになかったことです。今回のようなものがまた発生すると、地震、津波注意報が出る前に津波が来るという可能も否定はできない」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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