ハマスの戦闘員1000人が越境、異例の展開 「100人以上」人質に｜TBS NEWS DIG
イスラエルとイスラム組織ハマスの大規模な戦闘は双方の死者が1100人を超えました。イスラエルの地上部隊による越境攻撃の懸念も高まるなか、アメリカは最新鋭の原子力空母を東地中海に派遣すると発表しました。
7日に始まったパレスチナ自治区ガザを支配するイスラム組織ハマスによるイスラエルへの攻撃。
イスラエルによって封鎖されているガザからロケット弾が発射され、イスラエル側が空中で迎撃するこうした状況は過去にもありましたが、今回はハマスの戦闘員が越境し、イスラエル側に入るという極めて異例の展開に。
インターネット上には、ガザに近いイスラエルの街にハマスの戦闘員がいるとする動画や、ガザに運び込まれたイスラエルの軍用車両などの動画が出回りました。
イスラエル軍の発表によると、ハマスの攻撃でイスラエル側で700人以上が死亡し、2100人以上が負傷。越境してきたハマスの戦闘員らはおよそ1000人に達し、南部ではいまも戦闘が続いています。
イスラエルの住人
「信じられないことにアラブナンバーの車がいて、私は銃を撃ちました。自分たちを守るとても厳しい時間だった」
また、ハマスはイスラエル側から100人以上を拘束し、ガザにつれてきたと主張。
人質の中には外国人も含まれていると見られ、在中国イスラエル大使館はイスラエル南部で平和音楽祭に参加していた中国人とイスラエル人を親に持つ女性がガザに連れて行かれたとコメントしています。
これに対し、圧倒的な軍事力を持つイスラエルはミサイルなどで報復攻撃を開始し、ガザでは民間人を含む413人の死亡が発表されています。
こうしたなか、アメリカでは。
記者
「パレスチナ支持者が集まって、イスラエルへの抗議の声をあげています」
安保理の緊急会合が開催された国連本部があるニューヨークで、パレスチナとイスラエルそれぞれの支持者が非難の応酬を繰り広げました。
イスラエルとハマスの戦闘をめぐっては、アメリカのバイデン政権がイスラエルを支援する姿勢を示していて、8日にはオースティン国防長官が最新鋭の原子力空母を東地中海に派遣すると発表しました。さらに…
アメリカ ブリンケン国務長官
「今、行われている努力を頓挫させようと狙ったものではないでしょうか」
ブリンケン国務長官は、ハマスの攻撃にはイスラエルと「アラブの盟主」サウジアラビアの国交正常化に向けた交渉を妨害する狙いがあった可能性を指摘。一方、アメリカやイスラエルと対立し、ハマスを支援するイランが攻撃を指示した可能性については「現時点で証拠はない」としています。
ただ、イランのライシ大統領はハマスの攻撃を「パレスチナ人の抵抗の表れ」で「勝利」だと賞賛していて、事態の長期化が強く懸念されています。
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