ジャニーズ記者会見“指名NGリスト” 事務所関係者「PR会社が独断作成」【もっと知りたい!】(2023年10月5日)

ジャニーズ記者会見“指名NGリスト” 事務所関係者「PR会社が独断作成」【もっと知りたい!】(2023年10月5日)

ジャニーズ記者会見“指名NGリスト” 事務所関係者「PR会社が独断作成」【もっと知りたい!】(2023年10月5日)

 ジャニーズ事務所による2度目の会見で、特定の記者らに質問をさせないようにする指名NGリストが作られていたとみられることがわかりました。

■指名されないことにいら立つ記者

 東山紀之社長(57):「すべてジャニーズと付くものはなくなります」

 2日、ジャニーズの社名変更や廃業の方針が示された記者会見では、時間は2時間に限定されていました。質問も1社1問と制限されました。

 新会社の副社長 井ノ原快彦氏(47):「ちょっと落ち着いていきましょう。みなさん」

 手を挙げても、なかなか指名されないことにいら立つ記者もいました。

 記者:「それは茶番だと思う」
 司会者:「まったく茶番ではないと思います」

 指されない記者から声が上がり、騒然とする場面もありました。

 井ノ原氏:「こういう会見の場は今、全国に生放送で伝わっておりまして、小さな子どもたち、自分にも子どもがいます。ジャニーズJr.の子たちもいますし、それこそ被害者の皆さんが自分たちのことでこんなにもめているのかというのは僕は見せたくないので、できる限りルールを守りながら、ルールを守っていく大人たちの姿をこの会見では見せていきたいと僕は思っていますので、どうかどうかご落ち着いてお願いします」

■ジャニーズ関係者「PR会社が独断で作成」

 4日、明らかになったのは、特定の記者らを質疑応答で指名しないようにする「NGリスト」の存在です。

 会見が始まる10分前に会場を歩く運営側のスタッフを捉えた映像には、手に持っていた資料に顔写真が並んでいたり、文字が書かれたりしているように見えます。

 テレビ朝日の取材に対して、ジャニーズ事務所関係者は「『指名候補記者』『指名NG記者』、両方記載があった」と回答しました。

 関係者によりますと、リストには「優先的に指名する質問者」と「指名を避ける質問者」の両方の名前が記載されていたといいます。「指名」の漢字は、両方とも間違えた字があてられています。

 司会者に分かるようにするためでしょうか。新聞社の記者やフリーのジャーナリストら複数人の顔写真もあったとみられます。

 ジャニーズ事務所の関係者によると、「このリストは会見の運営を委託したPR会社が独断で作成したものだ」ということです。

 テレビ朝日の取材に対して、ジャニーズ事務所関係者は「勝手に作られたもので、事務所からすると『馬鹿なことをした。許せない』」と回答しました。

■記者「NGリストに載っていたのでは」

 5日未明、「会見で意図的に指名されなかったのでは」と訴えるジャーナリストに話を聞くことができました。

 Arc Times 尾形聡彦編集長:「(司会者が)こうやって見てる。いくらなんでもおかしい。(最前列にいる)我々は2時間以上前に来て待っている。その人たちを当てずに、最後の方に来た奥にいる人をすごく探しているので、これは変だなと思いました」

 会見場の最前列で、何度も手を挙げ続けたという尾形氏。何度挙げても当てられないため、最初の発言は、指名を受けずに質問したといいます。

 尾形氏:「過去の判例が基準となるのでしょうか?」

 2回目も声をあげると、次のようなやりとりがありました。

 尾形氏:「当てて頂けないでしょうか?」
 司会者:「発言なさったので、他の方にいきます」「いえ、今質問されました」

 尾形氏は、9月に行われた1回目の会見で厳しい質問をぶつけていました。「この質問が原因で、今回の2回目の会見ではNGリストに自身が載っていたのでは」と推測しています。

■井ノ原氏の厳しい質問にPR会社は…

 ジャニーズ事務所は、会見の2日前にNGリストの存在を知ったといいます。

 ジャニーズ事務所からの回答:「本件について打ち合わせが行われた際、媒体リストを持ってこられて、そこにNGと書いてあった」

 その場で井ノ原氏は「これはどういう意味ですか?絶対に当てないとダメですよ」と発言したといいます。

 PR会社は「では前半ではなく、後半で当てるようにします」と答えたといいます。

 こうしたやりとりを、その場にいたジャニーズ事務所の役員全員が聞いていたといいます。

 4日夜、ジャニーズ事務所はコメントを発表しました。

 ジャニーズ事務所:「今回流出した資料は弊社の関係者は誰も関与しておりません、見てもおりません。本当に弊社は誰か特定の人を当てないで欲しいなどという失礼なお願いはしておりません。関係役員全員にもう一度確認し、誰もそのようなお願いなどはしていないことを再確認しました。どうかご理解くださいますよう、よろしくお願い致します」

 ジャニーズ事務所はPR会社に対して謝罪を要求しましたが、「外国資本の企業のため本国の許可が必要で、調整に時間がかかると言われている」とテレビ朝日の取材に回答しています。

■NGリストの存在 元ジャニーズJr.の声

 会見では、司会者から1社1問のルールが何度も説明されるなか、行なわれました。

 司会:「ではこちら側、いろいろ顔を覚えられなくなってきました。青いセーターの女性、初めてですね?」

 尾形氏:「(司会者が)『顔が覚えられない』と言ったんです。『顔が覚えられない』ってどういうことだと。顔を覚えてる人いるの?と思ったんです。覚えているとはどういうことだろうと思って、私はその時、思ったのは指さない記者というリストみたいなものが、彼らの中にあって顔を覚えているのかなと」

 実名で被害を訴えてきた元ジャニーズJr.の橋田康氏は、NGリストの存在が明らかになったことについて、次のように話しました。

 橋田氏:「率直にそれが本当であれば残念です。『動くきっかけ、変わるきっかけをありがとう』といった言葉、あの気持ちは本当だと思ってます。こういう形で『変わってないじゃないか』と言われる要素が出てきてしまうと、やはり不安になってしまいます。救えたはずの被害者も救えなくなってしまうことに、つながってしまうのではと心配しています」

 ジャニーズ事務所は「会見を運営していたPR会社との契約解除を検討している」としています。

 企業の危機管理に詳しい社会構想大学院大学の白井邦芳教授は、次のように話します。

 白井教授:「仮に本当に知らずに裏切り行為がコンサルタント会社にあったのであれば、最終的に損害賠償する形で法的にはやることができる。事務所が選任して、信用したコンサルタントの受託行為に対して、結果的にそういった事態に陥ったのであれば、それは主体である企業側がぬぐい切れる問題ではないと思う」

■二宮さん YouTubeチャンネル名変更発表

 一方、4日夜、嵐の二宮和也さんが中心となって発信しているYouTubeチャンネルに新たな投稿がありました。

 二宮さん:「我々も『ジャにのちゃんねる』という名前でずっと活動してきたんですけども、簡単に言うと名前変えます」

 事務所の名称変更を受けて、チャンネル名も変えると宣言。

 二宮さん:「気になるチャンネル名なんですけど、募集します」

 「一度立ち止まって話し合う時間を作るため、一旦、休む」としたうえで、来月1日での再開を目指すということです。

(「グッド!モーニング」2023年10月5日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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