炎は10秒から20秒ほどで燃え上がり「同僚が炎に」犯行を目撃した社員の証人尋問始まる 京アニ裁判

炎は10秒から20秒ほどで燃え上がり「同僚が炎に」犯行を目撃した社員の証人尋問始まる 京アニ裁判

炎は10秒から20秒ほどで燃え上がり「同僚が炎に」犯行を目撃した社員の証人尋問始まる 京アニ裁判

 京都アニメーション放火殺人事件の裁判で、青葉真司被告の犯行を目撃した社員の証人尋問が行われました。証言で明らかになった、当時の状況とは…。(取材・報告=阿部記者)

 殺人などの罪に問われている青葉真司被告の裁判員裁判は、27日から証人尋問がはじまりました。

 検察側の証人として、当時の状況を語ったのは、京都アニメーション第一スタジオで青葉被告の犯行を目撃した2人の社員です。

 女性社員の証人尋問では、被告や傍聴席から顔が分からないよう、ついたてが置かれました。

 1階で作業をしていた女性は、「ドンドン」と普段と異なる足音が聞こえた後、「男(青葉被告)にバケツを使って液体をかけられた。『死ね』と大きな声で言っていた」と、話しました。

 炎は10秒から20秒ほどで燃え上がり、女性は、青葉被告がいる場所と逆方向にあったトイレの窓から脱出しましたが、その間の細かな記憶は残っていないということです。

 同じく1階にいた男性の社員は、青葉被告の“異常な”叫び声に気付き振り返ったところ、激しい光とガソリンの臭いに包まれ、同僚が炎でおおわれる様子を目撃していました。

 火事を知らせるため階段を駆け上がった際は、「1階のスタッフへの申し訳なさと、うまく逃げてほしいという気持ちでした」と複雑な心境を語りました。

 男性は、意識が朦朧とし視界がゆがむ中、2階の窓から飛び降り、救急搬送されました。

 一方、青葉被告は表情を変えることなく終始、証言台をじっと見つめていました。

 証言台に立った2人からは、本来であれば苦しくつらいはずの記憶を裁判のために必死に思い出そうとする姿勢が伝わってきました。証人尋問は来週月曜日(10月2日)も行われます。

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