「余計しんどくなった、ありのまま子どもに話せない」京アニ裁判で遺族が初めて質問(2023年9月20日)

「余計しんどくなった、ありのまま子どもに話せない」京アニ裁判で遺族が初めて質問(2023年9月20日)

「余計しんどくなった、ありのまま子どもに話せない」京アニ裁判で遺族が初めて質問(2023年9月20日)

京都アニメーション放火殺人事件の第8回公判が20日に行われ、遺族が、青葉真司被告(45)に初めて直接、質問しました。

キャラクターデザインなどを手掛けていた寺脇(池田)晶子さんの夫(50)は、公判前、こう話しました。
寺脇(池田)晶子さんの夫:「遺族として残された人たちもいるんだよと。苦しんでいる人がいる。さらに、その中に子どももいる。まだ自分で気持ちの整理も難しいような子どもに、これだけ過酷な試練をあなたは与えたんだと知ってほしい」

小学6年生になる息子は、布団の中で泣いていたこともありました。父として、青葉被告に「なぜ、こんな事件を起こしたのか」聞いてくると約束しました。

涙ながらに声を震わせ、青葉被告に問いかけました。
寺脇(池田)晶子さんの夫:「私は『涼宮ハルヒの憂鬱』などの作画監督・寺脇晶子の夫です。あなたは、これまでコンビニや派遣で仕事をしていたとき、親族や友人に人生相談できる人はいましたか」
青葉真司被告:「基本的にはおりません。すべて自分で片づけるという方針でやってきました」
寺脇(池田)晶子さんの夫:「寺脇晶子は、今回の事件のターゲットでしたか」
青葉真司被告:「作画監督さんとして勤めているという認識はあったが、ターゲットは、京アニ全体という認識だったため、誰か個人という考えは申し訳ないが、ない」
寺脇(池田)晶子さんの夫:「事件前、放火殺人をする対象者に、家族、特に子どもがいることを知っていましたか」
青葉真司被告:「申し訳ございません。そこまで考えがなかったというのが、自分の考えでございます」

また、入社わずか3カ月あまりで巻き込まれた女性の遺族は、こう問いかけました。
新入社員だった女性の遺族:「(犯行時に)死ねと言ったと。『死ね』というのは本心ですか」
青葉真司被告:「そのときの本心で間違いございません」

青葉被告の「小説を盗作された」という主張について、娘の入社前で無関係だとただしました。
青葉真司被告:「すみません、そこまでは考えておりませんでした」

代理人を通した別の遺族の質問に、強く反論する場面もありました。
遺族の代理人弁護士:「犠牲になった新入社員が、あなたの言う“盗作”を知らなくても、京アニ社員というだけで同罪ですか」
青葉真司被告:「社風を知らずに稼いだ金をもらっているという点で、知らないというのは、どうなのかと思います」

京アニは、盗作を否定しています。

寺脇(池田)晶子さんの夫:「誠意を持って回答してくれたでしょうけど、非常に幼稚で感情的な動機や目的がわかった。もやっとしていたのが、明瞭になって、気持ちが救われたとかではなくて、聞いたことによって、余計、気持はしんどくなった。そのまま説明したとしても理解できない、子どもが。きょうのありのままの話は、子どもにはまだできないかな」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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