“災害級の大雨”“トラック横転の暴風”に警戒…台風7号“今年初”本州上陸へ(2023年8月14日)

“災害級の大雨”“トラック横転の暴風”に警戒…台風7号“今年初”本州上陸へ(2023年8月14日)

“災害級の大雨”“トラック横転の暴風”に警戒…台風7号“今年初”本州上陸へ(2023年8月14日)

台風7号は強い勢力を保ちながら近畿地方に接近しています。14日午後7時に暴風域に入った、和歌山・串本町では、全域の8083世帯1万445人に避難指示が出されました。

台風はこのまま北上を続け、15日午前中に、紀伊半島に上陸する見込みです。自転車並みの速度で、16日の朝にかけて、近畿地方をゆっくりと縦断するとみられます。災害級の大雨やトラックが横転するほどの暴風が予想され、各地は様々な備えに追われた一日となりました。

毎年この時期には一日2万人以上の参拝客が訪れる、三重県の伊勢神宮。おはらい町の飲食店では、午前中から大雨への備えが進められていました。店の入り口を防水シートで覆います。シートは先週のうちに購入しました。

『上食』上田新一オーナー:「6月1日も、あっという間に水がボンって来たから。人間の想像を超すからね、災害っていうのは」

2カ月前にも、台風に伴う記録的な大雨で、近くの川が増水。ひざの高さほどまで水に浸かり、店の商品がすべて腐るなど大きな被害が出たといいます。

上田新一オーナー:「お盆シーズンに観光地が直撃だから。コロナで苦しんでいたところに、またせっかくのお盆が台無し」

観光客も台風に翻弄されています。

福岡からの観光客:「お盆で休みがまとまったので、遠くまで車で来ました。車中泊しながら南に南に、きょうのうちに帰ろうかなと。(Q.台風から逃げるような感じで)そんな感じで帰ります」

伊勢神宮近くのホテルでも、土のうを積んだり、窓ガラスを補強するなど対策を進めていました。お盆期間の予約は、ほぼ満室だったといいます。しかし…。

『伊勢パールピアホテル』山田光行支配人:「台風7号の初期情報が『三重に真っすぐ上陸』と流れたところからキャンセルが始まり、あとは新幹線の計画運休の発表で急激にキャンセル。約75%くらいキャンセルになりました」

三重・尾鷲市は、住民に無料で土のうを配布しました。14日午前8時半から始め、すでに600袋ほどを配ったといいます。

土のうを取りに来た男性:「台風は来ないことを願ってるけど、たぶん来ると思いますから、前もって準備をしていた方が心配ない」

玄関の前を固めるための土のうを取りに来たという男性。心配なのは、家の前の道です。

土のうを取りに来た男性:「(Q.土のうはどこに置く)玄関のここに置いて。この排水溝から溢れてくる水を土のうで止めたいと思って。御覧のように斜めに傾斜があるでしょ?それがみんなこちらに来るので、排水しきれない」

近くに川も流れているため、不安は尽きません。

土のうを取りに来た男性:「最近は、どこの地区でもゲリラ豪雨が発生して降るので、だんだん気象が変わってきている感じ。事前の準備というのは大切かなと」

台風の進路の東側にあたる愛知県。名産のイチジクを栽培している農園でも備えが進められていました。雨除け用のビニールと、畑を囲うネットを外します。イチジクは雨や風に弱く、ビニールもネットもイチジクを守るために本来欠かせないものです。

『石川農園』石川悟さん:「(Q.あえて雨よけを開ける)(ハウスの)中に風が入ると、上に舞っちゃって、パイプが壊れると困るので、風通しをよくする。なるべくハウスに負担がかからないように。それぐらいしかできなくて」

ハウスが壊れてしまうと、影響は来年以降も続きます。苦渋の決断でした。

石川悟さん:「みんな何かを守ろうとして、何かを犠牲にする。全部が守れるって、ほぼないんですよね」

県内を流れる矢作川周辺も、過去に何度も浸水被害にみまわれた地域です。中古車販売店では、車の保管場所が2カ月前の大雨で浸水し、数台が販売できなくなりました。独自に作成したハザードマップに従って、高い場所にある店舗へ車を避難させます。

『グッドスピード シュポルト岡崎』宮地佑樹店長:「(6月の大雨で)タイヤ半分くらいまで浸かった車もあった。基本的には販売ができませんし、価値はほとんどなくなってしまうので」

15日にかけて、市街地でも記録的な大雨となり、都市型災害が発生するおそれもあります。また、台風から離れた地域でも落雷や竜巻などの激しい突風に注意が必要です。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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