消火中の飛行機墜落、ギリシャで山火事拡大 シチリア島、道路両脇から炎が(2023年7月26日)
熱波による異常な暑さが続くヨーロッパ各地で、山火事が収まりません。消火活動にあたった飛行機が墜落するなど、事態は深刻化しています。
■消火活動中 コントロール失い墜落
消火剤を投下した飛行機。しかし、その直後、墜落。鎮火すべく機体は炎のぎりぎりまで降下したものの、コントロールを失い山の斜面に激突。乗っていたパイロット2人が死亡しました。
■山火事が住宅地に拡大「再び炎が」
先週から続く山火事。火は収まるどころかさらに拡大。住宅地を飲み込んでいきます。
リシャはエーゲ海のおよそ3000の島からなり、海岸線も複雑に入りくんでいます。ひとたび山火事が起きると消防車がたどり着けない場所も多く、飛行機で消火にあたることも。
地元のボランティア:「きのうは一度鎮火したのに、再び炎が上がったんだ」
山火事の多くはリゾート地のそばで発生。長期滞在も多く、発生から時間が過ぎ、島にとどまっていた観光客もようやく避難を始めます。
偏西風の影響で南ヨーロッパ上空にヒートドームと呼ばれる暖かい空気が滞留。各国で記録的な暑さとなり、雨は降らず土壌は乾燥。山火事が相次いでいるのです。
■シチリア島 道路の両脇から炎
地中海最大の島イタリア・シチリア島も火の手が上がりました。走行中、突然目の前が煙に覆われます。気が付けば道路の両側から炎が。恐怖に怯える同乗者…とその時、車に迫ってきた炎を交わし間一髪、難を逃れました。炎は瞬く間に拡散し住宅地へ。消防隊を待つ間にも炎が迫ってきます。
■暑い!観測史上最高47℃を記録
空港にも火の手が迫ります。空港は一時閉鎖。シチリア島パレルモでは24日、観測史上最も高い最高気温47℃を観測。空港だけでなく、交通にも大きな乱れがでました。
今週、地中海沿岸の気温は上昇し南ヨーロッパ各国、同時多発的に山火事が発生したのです。
■強風で炎が拡大「自宅に帰れない」
ポルトガルも炎が拡大。強風が吹き荒れ火の勢いはさらに増していきます。消防隊がホースで水をまきますが、煙に包まれてしまいます。炎を封じ込めることができず、消防車のすぐ後ろにまで迫り、地元の人々は村から離れざるを得ない事態に。
地元の住民:「ここは木に囲まれているの。恐ろしくて自宅に帰れない」
スペインでも森の中を急速に炎が広がり数百人の住民が避難。クロアチアも山火事が発生。ギリシャの北にあるアドリア海沿岸の町が火に包まれました。この海辺の町も、世界中から観光客が集まるリゾート地。海からの吹き付ける強風で急速に炎が拡大したといいます。
■トルコで火柱 病院から全員避難
トルコでも激しい火柱が上がり、まるで大地の切れ目から噴火しているように噴き出す炎。町に続く道路は封鎖され、現場近くの病院は患者や関係者全員が避難したといいます。
■歴史的寺院で巨大大仏“丸焼け”
ヨーロッパだけでなく炎は中国でも。薄暗い早朝、炎に包まれ浮かび上がるのは巨大な大仏の顔です。
24日早朝、中国・北西部の甘粛省にある歴史的な寺院・大仏寺で火災が発生しました。焼け跡には白い煙が立ち上り、大量のがれきが散らばるなかで巨大な仏像がむき出しの状態で座っていました。
一見、無傷のようでもある大仏。灰色の大仏は形もしっかり残っているようですが…。火災前、大仏は大きな建物の中にあり、その姿は全身が黄金で覆われ、華やかな装飾も施されていました。
鎌倉や奈良の大仏と同じポーズの「坐像」ですが、高さはそれらの倍以上の35メートルあり、屋内にある粘土彫刻の坐像としては、世界最大だと言われています。
この寺は西暦425年の創建以来、幾度かの破壊を経験。地元メディアによると、現在の大仏は1998年に再建されたものだといいます。
■重慶市で集中豪雨発生 救出活動
一方、中国南西部の重慶市では集中豪雨が発生。住宅地では周辺が浸水し、川の様に激しい流れとなっています。救助隊により逃げ遅れた住民の救出活動が行われています。浸水や土砂崩れの影響で道路の寸断も起きています。
■都市部も浸水 車が複数立ち往生
都市部でも浸水が起き、水の深い場所では何台もの車が立ち往生する事態となっています。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>
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