自身の障害を重ねる“迫力の文体” 芥川賞・市川沙央さんの思い(2023年7月19日)

自身の障害を重ねる“迫力の文体” 芥川賞・市川沙央さんの思い(2023年7月19日)

自身の障害を重ねる“迫力の文体” 芥川賞・市川沙央さんの思い(2023年7月19日)

第169回芥川賞と直木賞が19日、発表されました。

初めてのノミネートで芥川賞を受賞したのが、市川沙央さん(43)の『ハンチバック』です。初めて、純文学に取り組んだ作品が選ばれました。
市川沙央さん:「芥川賞を、この20年、目指していなかったので驚いています。この場所はニコニコ動画で最近、予習していました。(Q.ユーモア、笑わせるのが好き)全然そういうことはないです、まじめにやっています」

市川さんは、10歳のころ、先天性の難病『筋疾患先天性ミオパチー』と診断されました。人工呼吸器や電動車椅子を使用しています。『ハンチバック』の主人公は、重度の障害を持ちグループホームからほとんど出ず、成人向けサイトの記事を書いて過ごす女性。自身を重ね、社会通念を解体する“迫力の文体”です。
市川沙央さん:「私は広く訴えたいことがあって、こうして芥川賞の会見の場にお導きいただいたことは、非常にうれしく、我に天祐ありと感じています。(Q.当事者が強調されることについて)芥川賞にも重度障害者の作品がなかった。初だと書かれるでしょうが、どうして2023年にもなって初めてなのか。皆に考えてもらいたい」

日本では、7.6%の人が、何らかの障害とともに生きています。
市川沙央さん:「いろんなものをいろんな視点で、いろんな角度から書いていきたい」

『ハンチバック』を読んだ人(31):「“言葉を失った”のが一番近い。自分がこうなり得たのかということも、想像するのはおこがましい」
文学担当の店員:「文学として、転換というか、1つのフェーズに入ったのかなと。広がっていくかの第一歩なのかなと」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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