“ドキドキがわかるイヤリング”“涙で乳がんリスク判定”万博出展目指す企業の最新技術が勢ぞろい!
2年後の大阪・関西万博に向けて12日、会場の人工島夢洲ではパビリオンを出展する企業が起工式を行いました。一方、梅田では万博への出展を目指す企業が集まり、開催に向けての準備が進んでいます。
この日、会場となる夢洲で はパビリオンを出展するパナソニックグループによる起工式が行われました。「子どもたちが自分に秘められた可能性に気付けるような非日常の体験ができる展示」を目指していて、設計はドバイ万博で日本館を手掛けた建築家の永山祐子さんが担当します。
建築家・永山祐子さん「(建物が)生物のように動いているような表現をしたい。風をうまく取り込みながら表現していったらいいのではないかと。幕を揺れ動かすことによって、全体の建物の微細な動きを表現できれば、常に細かく動いているような、それこそ生物的なものになるのではないか。子どもたちが見た時に『見たことないものがあるぞ』というのを感じてもらいたい」
パビリオンには廃棄された家電をリサイクルして得た素材や、工場で余った材料なども活用されるということです。
万博には、現在153の国や地域が参加を表明していて、企業などを含めると、110を超えるパビリオンが展開される予定です。
しかし、海外パビリオンについては12日朝の時点で大阪市への建築許可の申請が1件も出されておらず、建設の遅れが懸念されています。
背景には人手不足や建築資材の高騰があるとみられ、万博協会は参加する国や地域に建設を代行するよう提案したということです。
一方、大阪・梅田にあるショールームでは「大阪パビリオン」での展示を目指す「健康」をテーマにした商品が並びました。
木村智子記者「こちらのイヤリング、平常時は青色ですが、このようにドキドキすると赤色に変わります」
耳たぶの脈拍や血液の量に合わせて光の色を変えるイヤリング。
木村記者「こちらの専用の紙で、このように涙を採取することで乳がんのリスクを知ることができます」
ドライアイの検査に用いる特殊な紙で涙を吸収し、その成分から乳がんのリスクを判定。神戸大学と手を組むベンチャー企業が開発したもので、乳がん検査の受診率向上に期待されています。
また、こちらのメガネは人に合わせて度数を自在に変えられるというもの。フレームのボタンで度数を切り替えることができ、自分に合った見え方を設定することができます。
2年後の大阪・関西万博に向けて、日本の技術開発はどこまで進むのでしょうか。
(中継=木村智子記者)
大阪・梅田にあるグランフロントタワー11階からお伝えします。万博への出展を目指す企業など、145もの企業や自治体が今ここに集まっています。
VTRに入りきらなかった驚きの最新技術が、まだまだあります。まずは「指1本でカギも健康管理も」というものです。大阪に本社を置く企業が開発した、こちらは生体認証キーを使ってドアの開け閉めをするだけで、健康管理につながる技術です。
扉に見立てた鍵穴の部分に指を入れると、「生体認証」でカギが開くと同時に「心拍数」と「血中酸素飽和度」が自動的に記録されています。日常生活に溶け込んだ技術で、負担を少なくしながら健康管理を続けることができるということなんです。
続いては「“やわらか家電”で食の楽しく」です。京都発の家電メーカーの技術です。こちらは120度の高圧・高温の調理と専用のカッターを組み合わせた「圧力鍋」でして、一般的な圧力鍋より野菜などを柔らかくすることができます。
どれほど柔らかくできるのかというと…この薄い“のり”で切ることができます。
実際に硬いブロッコリーもこの薄いのりでカットすることができました。高齢者や小さい子供など硬いものが食べづらい人にも食を楽しんでもらいたいということです。
この技術が今日の展示・交流会で高齢者施設を経営する不動産会社から声がかかるような場面もみられました。
万博まで残り2年を切り、関西の企業からどんな新しい技術が生まれるのか、期待が膨らみます。
コメントを書く