北朝鮮・金与正氏 談話で異例の「大韓民国」使用 韓国を“別の国”と認める?(2023年7月12日)

北朝鮮・金与正氏 談話で異例の「大韓民国」使用 韓国を“別の国”と認める?(2023年7月12日)

北朝鮮・金与正氏 談話で異例の「大韓民国」使用 韓国を“別の国”と認める?(2023年7月12日)

 北朝鮮の金正恩総書記の妹・与正(ヨジョン)氏が発表した談話の中で、韓国を「大韓民国」と表現し、様々な臆測を呼んでいます。

■金与正氏 異例の「大韓民国」使用

 北朝鮮国防省は10日、「アメリカ軍の偵察機が領空に侵入した」と主張し、迎撃の可能性を示唆する談話を朝鮮中央通信を通じて公開しました。

 与正氏は同じ日に発表した談話の中で、「アメリカ軍の空域侵犯を韓国側がいち早く否定した」としたうえで、こう語ったといいます。

 与正氏:「今や大韓民国の合同参謀本部が、アメリカ国防総省などの代弁人かのように自任している。口出しせずにはいられない悪い癖は、大韓民国一族の体質的特質のようである」

 韓国側の対応を強い言葉で批判。その際、韓国のことを「大韓民国」と表現したのです。

 これまで、北朝鮮は韓国を「南朝鮮」としていて、このように「大韓民国」と呼ぶのは異例です。さらに、11日に発表された談話の中でも…。

 与正氏:「大韓民国の軍部は、またもやアメリカ軍の挑発的行動について差し出がましく先頭に立って韓米の正常な飛行活動という厚顔無恥な主張をして、われわれの主権に対する侵害事実を否認した。大韓民国の軍部ごろつきは差し出がましく振る舞わず、直ちに口をふさがなければならない」

 「我が軍とアメリカ軍の問題」としつつ、10日に続き、「大韓民国」という表現を使っています。

 さらに、発表された談話では「大韓民国」とした部分をかっこでくくっています。強調しているのでしょうか。

■「大韓民国」呼称の裏に隠された意図は?

 なぜ突然、呼び方を変えたのでしょうか。専門家は次のように話します。

 コリア・レポート 辺真一編集長:「必ずしも国家として承認したということではなくて、あくまで北にとっては外敵。韓国はもはや同胞にあらず外国、それも敵国であるということが、大韓民国という呼称の裏に隠されているのではないか。将来、統一に向けて対話交流する相手ではもはやないと言いたいのではないか」

 このようになった背景には、韓国での政権交代が影響しているといいます。

 辺編集長:「韓国の国防軍の防衛白書の中に、金正恩政権と朝鮮人民軍は、来る敵であることを明記した。尹(ユン)政権がもはや北朝鮮とは対話しないし、首脳会談もやらないし、力による封じ込め政策、対北政策をとっていくことが明白になった。アメリカに向かって私は談話を出しているのに、韓国が口を挟んできている、部外者であると。まさに韓国相手にせずということが談話の中に盛り込まれている」

(「グッド!モーニング」2023年7月12日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp/a>

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