コロナ禍を経験した５歳児に約４か月の発達遅れ ３歳児は明確な発達の遅れみられず 京大などの研究
京都大学大学院などの研究グループは、コロナ禍で５歳になった幼児について、４か月程度の発達の遅れが確認されたと発表しました。
研究チームは、首都圏のある一つの自治体で認可保育所に通う１歳と３歳のすべての乳幼児、合わせて８８７人を対象に、２年間追跡調査を行いました。
コロナ禍以前の２０１９年に５歳になった幼児のグループと、コロナ禍の２１年に５歳になったグループを、運動や言語理解、社会性などの能力で比較したところ、コロナ禍を経験したグループは５歳になった時点で約４．４か月の発達の遅れが見られたということです。
他者との交流の中で社会性を身に付ける時期に、家族以外との触れ合い機会が制限されたことが、影響した可能性があると研究グループは分析しています。
一方、同じ調査方法で３歳になった時点での能力を比較したところ、明確な発達の遅れはみられませんでした。
研究グループは「なるべく速やかにコロナ前の保育環境に戻していくことが重要」としています。
