マイナンバーカード自主返納でも情報流出のリスクは消えないNスタ解説TBSNEWSDIG

マイナンバーカード自主返納でも情報流出のリスクは消えないNスタ解説TBSNEWSDIG

マイナンバーカード“自主返納”でも情報流出のリスクは消えない?【Nスタ解説】|TBS NEWS DIG

トラブルが相次ぐマイナンバーカードを“自主返納”する動きが出ています。ただ専門家は、返納しても「情報が流出するリスクは消えない」と指摘します。さらに返納による“デメリット”もあるということです。専門家とともに解説します。

■返納してもシステム上に情報は残ったまま

南波雅俊キャスター:
マイナカードの返納が相次いでいますけれども、その理由としては「個人情報が流出しないか不安」「政府が信用できない」という声があります。

ただ、仮にマイナカードを返納したとしてもシステム上には様々な情報は残ったままだということで、日本政策総研理事長の若生幸也さんも「人為的な要因で情報が流出するリスクは消えない」と話しています。

そして、返納してしまうとまずマイナポータルにカードがないとログインできません。ログインできないということは、公金受け取り口座を紐付けたとしてもログインしないと外せませんから、様々な不具合も出てくるわけです。

さらに、若生幸也さんによると「自分の情報を誰が閲覧したかも確認できなくなる」ということです。

どういうことかといいますと、そもそもマイナポータルのアプリで「やりとり履歴」を押すと、いつ、どの機関が、どの機関に向けて自分の個人情報を提供したかを確認できるんです。返納してしまうとこれも確認できなくなります。

■返納するメリットは?

ホラン千秋キャスター:
返納したとしても、この情報を完全に消すことはもう無理ということでしょうか?

日本政策総研理事長 若生幸也さん:
それぞれの自治体の情報システムにはそれぞれの住民の情報が入っていますので、カードを返納したらそれも消えてしまうと行政サービスが提供できなくなってしまいますので、そういったことはないです。

ホランキャスター:
一度作ってしまった方は、返納するメリットはそこまでないと考えた方がいいでしょうか。

日本政策総研理事長 若生幸也さん:
ほとんどないと思います。

井上貴博キャスター:
不安ということがクローズアップされますけど、立ち戻ると給付金支給が早くなったり、今は別々で登録している個人情報が紐づけできて便利になったり、デジタル化を進めるべきだと思うんですけど。それが政府のせいで全然進まないのが、本当にもったいない。

今、マイナンバーカードと保険証の紐付け作業を手作業でやっているので、ヒューマンエラーが多い。これがデジタル処理できれば紙の保険証よりもトラブルは少なくなりますと話す方がいるんですけど、そう捉えていい?

日本政策総研理事長 若生幸也さん:
口座と紐づけする話で難しかったのは「ふりがな」がなかったという問題ですね。戸籍とかにふりがながなくて、それをスムーズに連携できない問題などがありました。

それも戸籍の法律改正でふりがなを登録したり、様々な形でより良くしていくものが出てきていますので、今トラブルは出ていますが少しずつ改善していくと思います。

■「紙の保険証」の廃止は?

南波雅俊キャスター:
不信感の元となっているこれまでのミスですけれども、例えば保険証や年金記録を別人と紐付けていたり、家族や他人名義の口座が登録できてしまったというシステムの不備、、あとコンビニで他人の証明書が発行されるというようなこともありました。

そんな中でも、2024年の秋に紙の保険証を廃止するのがいいのかどうかも大きな議論になってますよね。

井上キャスター:
専門家から見てトラブルが多いなって印象ですか?それともこのくらいはスタート時は仕方ないなっていう許容範囲ですか?

日本政策総研理事長 若生幸也さん:
ミスは少ないほうだと思います。みんなミスしようと思ってやってるわけではありませんので、いろんなミスを防止する方法をやってのミスですので、これはそれほど多くはないと思います。

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