「家族3人で次の世界に…」市川猿之助容疑者の逮捕に揺れる歌舞伎界 “歌舞伎界の宝”不在で問われる真価【Nスタ解説】|TBS NEWS DIG
母親の自殺を手助けした、自殺ほう助の疑いで逮捕された市川猿之助容疑者。「家族3人で次の世界に行こうということに」などと供述していることも新たに分かりました。
一方で“歌舞伎界の宝”と評価されていた猿之助容疑者の不在に、歌舞伎界は大きく揺れています。問われている真価、注目される対応などについて見ていきます。
■大量の睡眠薬はどこから?不明点は多いまま…
井上貴博キャスター:
これからの歌舞伎界を、よりよく牽引していくとみられていたなかで逮捕された猿之助容疑者(47)。今後の歌舞伎界への影響も考えていきますが、まずは新たに入ってきた供述内容についてまとめます。
「睡眠薬を砕いて水に溶かし両親が飲みやすいようにした」というのが、新たな供述内容として6月28日に入ってきた部分です。
家族会議を行った件については「私に関する記事が掲載されることを両親に話したところ、家族3人で次の世界にいこうということになった」という旨の供述をしているということです。
証拠品として押収したスマートフォンからは、事件前日に自殺の方法をインターネットで検索していたことも分かりました。
週刊誌報道を受けたあとに自殺となりますと、大量の睡眠薬などはどのように入手したのか?そういったところもまだ分かりませんし、3人で(意見が)一致してどうなったのかといったところも、細かい捜査が今後続いていくことになりそうです。
ホラン千秋キャスター:
猿之助容疑者が素直に捜査に応じているということは、こういった供述が出てくるところからも分かると思います。しかし井上さんから指摘もありましたが、睡眠薬をどのように入手したのかなど、まだ疑問が残っていますよね。
食べチョク代表 秋元里奈さん:
そしてお母様だけでなく、お父様に対しての容疑のところなどはまだ見えてきていません。
事件が起こってからは時間が結構経っていますが、もしかしたら一部もう分かっているところがあっても(表に)出ていないだけなのか、それともまだ分かっていないのか。明らかになっていない部分が多いなという印象は、全体的に感じます。
■歌舞伎界への影響…不在ゆえに猿之助容疑者の存在感が増大?
井上キャスター:
報道発表はごく一部と考えると、かなり捜査は進んでいるのかと想像できますが、ここからは歌舞伎界全体の影響をまとめていきます。
猿之助容疑者が出演予定だった作品をざっと挙げると…
▼6月16日公開予定 劇場版『緊急取調室』 → 延期
▼7月 立川立飛歌舞伎開催記念 市川猿之助写真展 → 中止
▼2024年2~3月 スーパー歌舞伎II『鬼滅の刃』 → 変更など発表なし
市川團十郎さんはブログのなかで「未来の歌舞伎を作っていく仲間としてともに生きてきましたのでただただ、全てが残念です」とつづりました。
猿之助容疑者について関係者に話を伺いますとは…
スポニチ総合コンテンツ部 鈴木美香デスク
「人気面では團十郎氏と1・2を争う存在だった。『才能』『演出』さらに『集客』においても“歌舞伎界の宝”との評価を受けていた」
5月、『市川猿之助奮闘歌舞伎』については昼の部、夜の部ともに代役が置かれました。昼の部が市川團子さん(19)、夜の部が中村隼人さん(29)です。
満員に近い盛況ぶりだったわけですが、この点について鈴木デスクは…
「絶対的スターがいない“前代未聞の危機”とあって、猿之助容疑者のファンが代役の若手を応援する構図になったのではないか。『見守りたい』思いから連日満員になったということが考えられる」
裏を返すと、猿之助容疑者の存在がいかに大きいかということです。そういったことも話していました。
■「猿之助」の歴史…誰が引き継ぎ、業界としてどう対処する?
井上キャスター:
歌舞伎界の主な屋号には「成田屋」「音羽屋」「中村屋」「高麗屋」があります。
たとえば成田屋ですと、團十郎が屋号を継承していくという形。一方で澤瀉屋は一風変わった特徴を持っており、段四郎と猿之助が一代ごとに交互に継承していくという形をとっています。
猿之助を名乗る役者について、鈴木デスクは「従来にとらわれないプロデュース力と圧倒的なオーラを持つ役者が継承してきた」と話しています。
家系図を紐解いてみますと、初代市川猿翁(二代目・市川猿之助)は猿之助容疑者の曾祖父にあたる人物で、1919年に演劇を学ぶためにヨーロッパに渡っています。『東海道中膝栗毛』シリーズなど多くの傑作を生み出した方でもあります。
そしてこのあと猿之助の名前を引き継いだのが、猿之助容疑者の伯父にあたる三代目猿之助。海外で精力的に公演を行い、『スーパー歌舞伎』を立ち上げたのがここからです。
それを引き継いだのが四代目、猿之助容疑者ということになるわけです。
今後についてどう考えるべきなのか。鈴木デスクは「まだ19歳と若い市川團子氏が『猿之助』を継ぐ存在になるのはまだまだ先だろう。集客力抜群の猿之助容疑者が不在の間、歌舞伎界がどう対処出来るか、真価が問われる」とも話しています。
ホランキャスター:
歌舞伎という…(https://newsdig.tbs.co.jp/list/article?id=jnn-20230628-6094139)
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